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支流からの眺め

武漢ウイルスとの戦争-誰と組むのか

 武漢ウイルスに対する戦いは、ウイルスとの戦いだけではない。感染の防御には、手指消毒(主にエタノール製剤)とマスクが重要であると述べた。それら物品の供給を巡る戦いもある。これは人間同士の戦いとなる。
(以下はNet情報によるので、信憑性や解釈に問題がありえる。)

 エタノールは工業用と醸造用があり、国によって扱いが異なるなど、統計が分かりにくい。主要な生産国は米国とブラジルで、わが国は90%を輸入に頼っている。使途は酒類を含む食品が多く、医薬品用は5%程度らしい。今回の流行に応じて、国内でも生産を拡大した。それでも品薄なのは、容器の供給が障害になっているという。容器はアジア各国で製造されており、生産や物流が停滞しているらしい。

 一方、マスクは中国が世界の半分を生産している。日本は70%、アメリカでは何と95%が中国からの輸入である。ところが、WHOが緊急宣言を出す遥か前の昨年末から、中国人が日本やアメリカのマスクを大量に買い占め、不織布などの材料も買い漁ったと聞く。そのうえで、今になってマスクを他国に販売して利益を得たり、供与して恩を売り中国に利益誘導を図ろうとしたりしているらしい(例えば、5Gを中国製にするように)。

 エタノールや容器の生産は、化学工業の中ではおそらく技術的に平易な方であろう。マスクは軽工業製品の典型である。これらの製品は大量生産でないと採算が合わない。グローバル化時代の今、価格競争で勝てる国が生産すれば、確かに効率がよい。但し、これは国際情勢の安定が前提である。一朝ことが起これば輸入依存の国は困窮し、不足資材は戦略物資となりえる。安全保障を考えるなら、国費で賄っても、エタノールやマスクの生産拠点を国内に維持しておくべきだろう。この先もPandemicは必ずやってくる。

 もっと重要なものがある。軍事力という最終的な暴力装置は、完璧に米国製である。わが国の自給率は、食料30%程度、エネルギー数%に過ぎない。これらも多分に米国頼みである。そして、米国と中国は今や世界の覇権を競っている。

 大河ドラマで人気の戦国時代には、誰と組むかを間違えれば生死が分かれた。為政者はマスクを配る暇があったら、当時の実例に学んでもらいたい。

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