すべての霊魂が、成長への道を歩んでいます。その道は、とてつもなく多彩なものですが、そこに「不公正」はありません。
不正な方法で人を陥れて富を得たり、罪を犯していながら罰せられずに生き延びたりしても、その「埋め合わせ」は必ずあります。死後の世界で自らなしたことの意味をさとって後悔したり、陥れた相手の苦しみを自ら味わったりして、それを償うようなステップへ(自ら選んで)進みます。
現世だけを見れば、不正によって富や名声を得る人がいて、神は不公正であるかのように見えますが、死を超えて生き続ける霊魂の目で見れば、大宇宙の法則に不公正・不公平はありません。「天網恢々(てんもうかいかい)疎にして漏らさず」なのです。
ですから、不正によって栄えている人を見ても、憎んだり罰そうとしたりする必要はありません。人の成功をうらやむ必要もありません。すべての魂が「蒔いた種は自ら刈り取る」のです。(不正や犯罪や非道を見逃せということではありません。)
不正なる思い、邪悪な行ないは、ただそれにふさわしい境域へその人を連れて行きます。そこにはそれにふさわしい「結実」があります。
《無限なる霊である神の働きは完璧です。完璧なる公正のもとに働きます。完璧というものは、未完成の地上の人間だけでなく私どもの世界の多くの界層の霊にとっても理解できるものではありません。物事には必ず埋め合わせがあり、応報があります。その計量は完璧な天秤によって行われます。》(『シルバー・バーチの霊訓』1、42頁)
「不公正はない」というのは、「どの魂も同じ体験ができる」ということではありません。たとえば国の指導者になるとか、数万人の観客を魅了する音楽家やスポーツ選手になるといった体験は、当然、限られた魂だけができる体験です。地上の人間からすれば、それは不平等で不公正だと見えるかもしれませんが、霊的法則ではそうではありません。すべての魂にそれぞれなりのご褒美や試練が与えられるのであって、外的な形や地上的な価値でその優劣を判断することはできません。
私たちは皆、神の分霊、創造主の一断片として、大宇宙の創造に参与しています。それぞれが違った色を紡ぎ、それが総合されることで、偉大な創造がなされていきます。織物のどの糸も無駄で不要なものはないのと同様、あるいは、キャンバスのどの一筆も無駄で不要なものはないのと同様、私たちの生命の活動で無駄で不要なものはないのです。
《魂の旅を研究する者は、死後の世界で、物質とエーテルの世界を出入りしている類魂の仲間たちの旅路の模様を調べてみるだけでも、魂の旅がいかに多様なものであるかに気づく。なぜなら、各魂には互いに差異があり、同じ本性、性格のものは二つとない。彼らの想像的な空想が、めいめいの間に差異と多様性を生み出すのである。》(『人間個性を超えて』第四章)
私たちの未熟な知性では理解できない、偉大な法則がこの宇宙を統括しています。それを信じ、無駄な不平不満に心を乱されないようにしましょう。
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