「おひさまの世界地図」④ 山口美由紀

③の続きです。やっとラストです。

ゼロはアミの記憶をすべて消して、地上へ向かって放出します。
目覚めたアミはすべての記憶がなくなっていました。

そして、数年後・・・おひさまと会話するアミの姿があって…物語は終わります。

ゼロ＝ジークは、そのまま宇宙船ごと太陽に衝突して消滅したと予想されます。
アミは本当におひさまと会話しているのか、記憶はなくてもおひさまの中に
ゼロ＝ジークを感じているのか・・・なんとも切ない終わり方です・・・。

後味が悪いという意見もある様ですが、
新しい星には「文明を持ち込まない事」が大前提としてあったし、
ジークは誰よりも本物に憧れていたので、本物の自然、本物のアミや
仲間達の中で半分偽者（機械）の自分の存在が許せなかったのかなぁ。

こんなんなら、ゆりかごが壊れた時そのまま死なせてあげた方がよっぽど幸せだったろうに。なぜ、半分機械にしてまでも生き返らせたんだろう。

別ルートで、ゼロもアミと一緒に地上へ下りて、
生殖機能も残っていたので、パパとママになり、宇宙船の事は二人とも胸にしまったままで、すべてを見守りながらそれでも幸せに暮らしました。
ってのがあるといいんだけど、そうするとゼロは年は取らないからやっぱおかしくなっちゃうかぁ・・・。
あと、アミたちがたどり着いた星は、私の中では数千年かけて再生した地球なんですが、
どうなんでしょうね・・・地球に良く似た環境の全く新しい星なんでしょうか？？


いろいろ書きましたが「音匣(オルゴール)ガーデン 」と共に山口美由紀ＢＥＳＴ３に
入るぐらい好きな１冊です（他、収録されてる２作品も含めて大好きです）。
特に「空中晩餐会」はかなりいいですよ～。ハッピーエンドだし。

最後にかなり長々（①～④まで）書いてしまって申し訳ありません。
自分がこの話は何回読んでも意味不明で理解するのに何十回も読んで、
すごく苦労したのですこしでも手助けになればいいなと思いました。
あと、人によって解釈が違うと思いますし、間違ってる部分もあるかと思いますが
ご了承下さいませ。