メーメーおばさんのひとり言

おこしやす
チクチク大好きおばさんです

なんとなく 晴ればれ?

2009年02月09日 20時31分23秒 | ひとり言
なんだか、病室に入るのに気が重かった。。。

訳のわからないことを云われたらどうしよう。。。

姉も、同じ気持ちだったらしい。私が行くのを待っていてくれた。


病院の廊下を二人で歩いていったら 向こうの突き当たりに母が歩いているのが見えた。どこへ行くのだろう。。。

しばらく待っていたのだが 中々帰ってこない。。。

二人とも心配になって どこへ行ったのか探しに行った。

狭い病院の中 どこへ行ったのか。。。

    。
    。
    。
    。

母は 洗面器に濡れたタオルを持って帰ってきた。

『お風呂に入ってもいいって云われたけど・・・・髪を洗うだけにしといたわ。。。』

どこも変じゃない!
どこも変じゃない!

姉と二人して顔を見合わせて~~~~二人とも安心感で笑っていたように思えた。

今日は、どこも変じゃない!

今日も、どこも変じゃない!

初めッから変じゃない!

薬のせい? そう、薬のせい。そう、思いたい。いや絶対にそうだったのだ。

今日は足取りも軽く帰ってこられた。身体も今までのように <軽く>とまでは行かないが 年相応に歩いてくれていた。ひとまず、安心・・・かな。

其れは、突然に・・・・

2009年02月09日 10時08分17秒 | ひとり言
そう、それは突然にやって来た。

まるで、棚から落としてしまったラジオが ザーザーと雑音を出すようになり 所々聞き取りにくくなってしまったような。。。。

其れが自分が楽しみにしていた所ばかり 雑音は邪魔をしてくる。。。

。。。。。。。。。。。。。。

母が手術をしたのは先週の金曜の深夜だった。
幸い年の割にはその後の回復も順調で 抜糸も済んで一人で歩き回れるようになってくれた。ヤレヤレだった、そう、そこまでは・・・・・・

手術の次の日。
姉が一人で看病をしていた時に
なにやら突然に 其れは始まった。
『そこの壁の所に 可愛いぬいぐるみの絵が書いてあるんやが・・・』
姉には何のことかさっぱり解からず、様子を伺っていたらしい。

『職人さんが出たり入ったり。さっきから だいぶ絵が書いてあるところが広がって・・・・コッチにはテープが・・・』
母が指差した方向には 真っ白い病院の壁があるだけだった。

何かが見えているらしい。

姉は、担当の看護士の方や先生に相談した所、
「お年を召した方には 時々 そんな症状があることがあって・・・
 余り、強く否定せず 聞き流してください。
 今使っている お薬のせいもありますから・・・・・・」

ひとまず 姉は安心したらしく
「早く、あのお薬終るといいねぇ。」

そんな病室に私が行ったところ
『○○ちゃん、ここんとこ ぬいぐるみの絵が書いてあるナァ・・・
 Kちゃんに言うても 何や解からん云うんや・・・』

私も先生に相談した事も聞いていたので
「そんな風に見えるかぁ???」
そして話を はぐらかしてしまった。もちろん 横に姉はいた。

そのうち、孫のA君が入ってきたので
『Aちゃん、ここんとこに <ぬいぐるみの絵> 書いてあるなぁ!!!』

もちろん Aちゃんにも 話はして有ったのだが
「そんなもん 書いて無いやん」

   ・
   ・
   ・
   ・
母は 口を真一文字にして黙り込んでしまった。

そんな日が2~3日続いた。
病室へ入るたび こんな話を始めないかと 内心 びくびくだった。
話し始めたら 今度はどうごまかそう。。。

幾日か過ぎ 私一人 ベッドの母と 話をしていたら

『さっきから 男の人が二人 なんがごぞごぞ話をしてるんや けど・・・
 何を言うてんのか 聞き取ろう思うんやけど 何 言うてんのか解からんのや』
「どこに、おるん?」
『そこのテレビんとこ・・・』

やっぱり、何かが見えてるらしい。そこには誰も居ないし。。。。。

「ベッドの脇の 点滴の機械の音 ちゃうか?」
『入ってきたり 出て行ったり せわしないから 寝られんなぁ。』

毎日 何本もの点滴が有った。
早く終って欲しかった。

ようやく、点滴も済んで 抜糸も済んで・・・・・・・・・・

今までの個室から 四人部屋へ変わる事になって。。。。。。。。。。

やっと、身の回りのことを 自分だけで出きる様になった所だったのに・・・・
もう少し 一人で何もかも出来るようになるまで・・・って思ったり・・・・一人で こんな事してたら また、何を言い出すか・・・・

病院だってホテルじゃないんだから そう気ままな事も云ってられないし。。。

部屋を変わったら カーテンがビシッとしめられた まるで、隣の人と交流の無い寂しげな相部屋だった。

でも、ここなら 壁の絵の話はしないだろうと ひとまず安心。

。。。。。。。。。。。

そう、ここで、また 次の話が持ち上がった。

『隣の人が 私の話をしている。。。』

とうとう、始まってしまったのか?

他の話は まずまず 話の筋は通っている。

でも、
でも、でも。。。。

第三者のある話は 確かめてみないと どこまで 本当なのか・・・・心もとない。

やっぱり、話のなかに出てきた人に 話の内容を確かめてみると 半分が本当の現実で 半分は どこから出てきたのか・・・・母の中では辻褄があっているのだが。。。

。。。。。。。。。。。。。。

まさか、母にこんな症状が出てくるとは 考えたくなかった。

舅と 姑と。。。。

舅にいたっては 「本当の姿を あなたは知らない」とまで云われた。
それほど長きに亘って 痴呆は微妙に少しづつ進んでいたらしかった。
私達は そんな事に気づかずただ『頑固な人』そう思っていた。

壊れ始めたラジオ

そう、そんな感じ。

聴きたい番組の時 聴こうとすると
ザーザーと 雑音が邪魔をする。
時々、いい音色で心地よい音楽も聞かせてくれる。
ここが聞きたいのよ~って時に 聞こえなくなる。

こんな白一色の 病院の中だから こんな事になってるのかも。。。

家に帰れば またもとの母に戻ってくれる。。。。

そう信じたい。そうであって欲しい。


。。。。。。。。。。。。。。。。。

こんな話を こんな所で・・・・・

書いておこうか 其れとも書かないでおこうか。

毎晩考えると眠れない日が続く。。。。

母の病状 症状を 知っているのは ごく限られた人ばかり。。。

今度母が 母を知っている人に会ったとき。。。。。。。。。。

「あら、しばらく見えんと思ってたら。。。もう元気なん?」
『もう元気になったでぇ。。。散々やった。。。』

なんて、さらりと通り過ごしたい。こんな時間を かき消してしまいたい。


そう考えながらも 何所かに もうどうしようもない寂しさがあって

しっかりと受け止めておかないと コレからをどうして行くのか?

そう、問われた時に うつむいてしまっている自分が見える。