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年代によって適切な貯金額は異なる!ライフイベントごとに必要な資金を参考に貯金額を決めよう

2024年08月13日 | マネー

貯金したいけど、どれくらい貯金に回すのが正解なのか分からないという方は多いのではないでしょうか。
今回は、貯金額の決め方や上手に貯金するためのポイントをご紹介します。
貯金を考えている方やライフイベントごとに必要な資金はどれくらいなのか知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。


■【年代別】貯金額を確認しよう

まずは、年代別に貯金額の中央値を見てみましょう。

世帯主の年代

中央値

全国

600万円

20代

120万円

30代

315万円

40代

500万円

50代

700万円

60代

1,200万円

70代

1,100万円

 

貯金の中央値とは、貯金額を少ない順に並べたとき、丁度中央にある値のことを言います。
ご覧のとおり、歳を取るほど貯金額の中央値が上がっています。
そのため、貯金額を決めるときは、全国の中央値ではなく、年代の中央値を参考にする方が、無理のない貯金ができるでしょう。
まずは、自分の年代がどのくらい貯金しているのかを把握してみてください。


■毎月いくら貯金するのがいい?

年代別に貯金額が異なるのと同様、毎月貯金に回す額もそれぞれ異なります。
その理由は、理想の貯金額は「収入の10%~30%」と言われているからです。
つまり、収入の10%を貯金に回すとすれば、年収が350万円の場合、毎月29,000円程貯金する必要があります。
しかし、この計算方法は目安であり、後に訪れるライフイベントに向けて十分に備えておきたいという方もいるでしょう。
ここからは、結婚資金、住宅資金、教育資金、老後資金がどれくらいあればよいのかをご紹介します。


・結婚資金

「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023首都圏」によれば、結婚式にかかる費用総額の平均は、456.9万円となっています。
しかし、ご祝儀や両家の親からの援助を考えると、この金額を丸ごと用意しなければならないというケースは少ないでしょう。
ちなみに、ご祝儀の平均額は199.7万円、両家の親からの援助の平均額は200万円です。
結婚式にかかる費用総額からご祝儀と援助金額を差し引くと、57.2万円となります。


・住宅資金

「国土交通省 令和4年度住宅市場動向調査」によれば、令和4年度の全国の注文住宅平均建築費用は、新築の場合で3,866万円、建て替えの場合で4,487万円となっています。
新築では土地の取得も不可欠です。
土地取得にかかる平均費用は1,819万円なので、費用総額は5,685万円となります。
もちろん、一括払いは難しいため、住宅ローンを利用するケースがほとんどでしょう。
住宅ローンによる負担を軽減するためには、諸経費と頭金を貯金から捻出するのがおすすめです。
諸経費は、建築費の約10%が相場と言われています。
新築の場合の注文住宅平均建築費用は3,866万円なので、約386万円が必要になります。
頭金は、住宅購入費用の7%~17%が相場です。
新築購入費用総額は5,685万円なので、約397万円~約966万円が必要になります。
とはいえ住宅購入費用に関しては、戸建てかマンション、立地、新築か中古などで差が出てくるため、理想の住まいに合った貯金を用意することが重要です。


・教育資金

文部科学省によると、子どもにかかる教育資金は約819万円~約2,237万円です。
児童手当は、1人あたり約200万円支給されるため、差し引くと619万円~2,037万円となります。
児童手当については、今後制度が拡充される可能性が高いため、負担が減るかもしれません。
しかし、子どもを手厚くサポートしたい、選択肢を多く与えたいという場合は、余裕をもって資金を用意しておく必要があるでしょう。


・老後資金

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以降の月額生活費は夫婦2人で約26.8万円、独身で約15.5万円となっています。
85歳までの生活費を考える場合、夫婦2人で約6,432万円、独身で約3,720万円が必要です。
65歳以降は年金が支給されるため、上記から年金額を差し引きます。
厚労省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均受給月額が約5万6千円、厚生年金の平均受給月額が約14万4,000円となっています。
夫婦2人が国民年金保険だった場合、月の支給額は11万2千円、85歳まで受給した場合、2,688万円円です。
夫婦2人が85歳まで生活するのに必要な費用が約6,432万円であるため、老後資金として用意しておきたい額は3,744万円となります。


■【年代別】おすすめの貯金額の決め方

今後訪れるライフイベントに必要な資金をご紹介しましたが、貯金を続けていくためには、自分に見合った金額を貯金することが大切です。
ここからは、年代別に貯金額の決め方をご紹介します。


・20代の場合

収入は、年齢に比例して上がっていく傾向にあります。
そのため、比較的収入が少ない20代は、多額を貯金するのではなく、目安である収入の10%をコツコツと貯金していくのがおすすめです。
一見少ない額に見えても、年数を積み重ねていくことで、将来の貯金額に大きな影響を与えるはずです。


・30代~40代場合

30代は、結婚をする人や子どもを持つ人が増える傾向にあります。
そのため、結婚資金、住宅資金、教育資金が必要になってきます。
ライフイベントに合わせた貯金が不可欠になるため、事前にライフプランを立てておくのがおすすめです。
ライフプランを立てれば、必要な費用が分かりやすくなるため、貯金額の決定もしやすいでしょう。


・50代

50代からは、老後資金のための貯金に力を入れましょう。
特に50代半ばともなれば、住宅ローンの返済が終わり、子どもも独立する世帯が多くなります。
そのため、老後資金の準備にぴったりのタイミングなのです。
今ある貯金を確認した上で、老後にどのような生活をしていきたいのかを考え、それに見合った貯金をするようにしましょう。


■上手に貯金するためのポイント

上手に貯金するためのポイントを解説していきます。


・貯金の目的を明確にする

何のためにお金を貯めるのかを明確にすることが大切です。
目的を明確にすることで、貯金に対するモチベーションを維持しやすくなり、無駄遣いなどが減るといった効果も期待できます。
「貯金を始めた方がよい年齢だから」というような理由よりも、「3年後の結婚式に備える」「住宅の頭金を払うため」など、具体的であるほど効果的です。
目的が明確になったら、期間と目標の貯金額を決めるのがおすすめです。
期間や貯金額が曖昧だと、月にいくら貯金するべきなのかが分かりづらくなるため、継続しにくくなります。


・生活コストを見直す

家計簿をつけ、支出内容を把握することも大切です。
支出内容が把握できれば、生活コストの見直しが容易になるからです。
特に固定費の見直しは節約効果が高いため、貯金額にも大きな影響を与える他、モチベーション維持にもつながります。
固定費として挙げられるのは、通信費、保険料、家賃、水道光熱費などです。
加えて、予定外の買い物を控える、食費を減らすために自炊を意識するなども節約につながります。


・財形貯蓄制度を利用する

貯金を上手に行うために、先取り貯金を取り入れるのもおすすめです。
先取り貯金とは、毎月自動で貯金ができる仕組みを使った方法で、財形貯蓄制度をはじめとして、様々な方法があります。
財形貯蓄制度は、毎月の会社の給料から一定額が天引きされ、自動的に貯金してくれる制度です。
財形貯蓄制度は住宅や年金など、用途に合わせて貯金できるのも魅力となっています。
ただし、財形貯蓄制度は勤務先が取り入れていない場合、利用できません。
そのような場合は、自動積立定期預金や積立保険、新NISA、iDeCo(個人型確定拠出年金)なども検討しましょう。

 


今回は、年代別の貯金額や貯金額の決め方、ライフイベントごとに必要な資金などについてご紹介しました。
収入が少ないうちは特に、コツコツ続けていくことが大切です。
無理のない範囲で、長く続けることに重きを置くことで、貯金のコツが分かってくるでしょう。
貯金が苦手な方は、先取り貯金なども活用しながら、自分に合った方法、金額を見極めていきましょう。

 

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