ブログ物語
ーーー秋の日の雛祭り、
ーーーあれから数年後の雄太と綾子 ・・・下に物語を追加しています
物語「 羽衣 」 5-1
過去にアップした「・・・物語」から時を経て
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雄太と綾子は家が近いこともあり 、一緒にいる時間も多かった。
高校一年の夏、砂浜に腰を下ろして打ち寄せる波を見つめている雄太のところへやって来た綾子がいきなり言った。
「雄太君、私、雄太君と結婚なんかしないからね、何でいつもみんなの前であんなこと言うの、綾子ちゃんが俺の嫁に来るなんて、、、おかしいよ。」
「雄太君は冗談言ってるつもりかもしれないけど、私の身にもなってよ、変なこと言わないで、分かった?」
「ねえ、分かった雄太君? 雄太、聞いてるの?」
それを聞いて、まるで母ちゃんみたいな綾子ちゃんだ、、、などと、思った雄太がやっと口を開いた。
「聞いてるよ、聞こえてます」
「でもさあ、あの時綾子ちゃんはちゃんと俺のお嫁さんになるって言ったじゃないか」
と、雄太は100パーセントとからかっている。
「それって小学校一年生の時の事だよね、、、そんな小さい時の話を本気にしてるっておかしいよ、どうかしてるんじゃない?僕のお嫁さんになってくれたら宝物をあげるなんていやらしい事言ってさ!それにあんな宝物とっくに返したよね、ほんとにいやらしい、、、」
別にいやらしい事なんか言ってないけどな・・・
怒りが収まりそうにもない綾子をチラッと見ながら、これ以上怒らせるとヤバイと雄太は思った。
「本気にしているわけないだろう小学一年生の・結・婚・話・なんか、だからもう冗談は言いません」
あ、そう・・・
ーーー続く