デプスゲージ調整とは、画像の刃先の隣にあるサメの刃のような形の
部分の高さを調整する意味です。刃先の上部面より0.65ミリ低くする
ように設計されています。どういう場合に頭部を削るかと言いますと、
目立てにより刃先は短くなるのですが、頭部は斜めなためにデプスゲ
ージ側の高さに負けてしまうからです。そうなると、全く木を削るこ
とは出来ません。しかし、デプスゲージを削り過ぎると刃の食い込み
が大き過ぎてキックバックが生じてしまいます。
当方の考える目立ては出来るだけ刃先を削らないことにあります。す
なわち、新品時のソーチェンの形を維持する意味であり、従来のよう
に丸やすりでガシガシ削る目立ては賛成出来ません。何故なら、ソー
チェンの形状はメーカーが研究の末にたどり着いた究極の理想形だか
らで、半分になるほど削った刃が良い筈がないからです。例えば、電
動やすりを用いた場合、ダイヤモンド刃で削るのですから切れ味が良
くなるのは当然です。しかし、刃の長さは思い切り短くなってしまい
ます。本来の目立てとはやすりによる研磨であって、刃を削ることで
はないと思います。平やすりの目立ては、1ミリほどの厚みの上刃を
ピンポイントで研ぎ、メッキ部が綺麗に揃うラインを復活させるもの
で、丸やすりは段差調整程度で済ませます。従って、デプスゲージを
削るような状態はなかなかなりません。