53
「ただいま・・・」
ミイコとマドカしかいないのだが、とりあえず言ってみる。
はあ、つかれた。
「あれ、トシ君おかえり」
答えたのは、ミイコ。
「それ、なに?」
ミイコが指さしたものを、トシがテーブルにゴトリ と置いた。
色の違う大きいペットボトルが3本。
「これ? 食堂でくれた。え~と、コーヒーとウーロン茶とお茶だって」
その頃、会議室で鳩羽とワカバは、出て行ったばかりのトシについてその処遇を決めかけていた。
「現在、動けるアーマーソルジャーは、彼のみだけですからね」
と、ワカバがため息をつく。
「V2は行方不明、N1は入院中、その他のアーマーソルジャー達は、生死さえ分からない状態。このままでは、とても・・・」
それを受けた鳩羽が言葉を続けた。
「そして、ようやく見つけたアーマーソルジャーが、準隊員とは・・・・」
二人揃って、ため息をつく。
「この際ですから、彼を隊員に昇格させて隊を持たせますか?」
そう言ったのは、鳩羽。
「しかし、あの坊やは隊長としての訓練は受けていない。あくまでの個人プレーヤーとしての訓練だけだ」
「それでも、モルドに対抗するために彼の、アーマーソルジャーの力が必要です」
「わかっている。それはわかっているが・・・・」
「それに、坊やは石蕗が死んだことに納得していないようだしな・・・・」
言いながら考え込んだワカバが、何かにひらめいたように顔を上げた。
「だったら、あそこへ行かせてみるか。実際に自分の目で見れば、納得するかもしれないな」
「ただいま・・・」
ミイコとマドカしかいないのだが、とりあえず言ってみる。
はあ、つかれた。
「あれ、トシ君おかえり」
答えたのは、ミイコ。
「それ、なに?」
ミイコが指さしたものを、トシがテーブルにゴトリ と置いた。
色の違う大きいペットボトルが3本。
「これ? 食堂でくれた。え~と、コーヒーとウーロン茶とお茶だって」
その頃、会議室で鳩羽とワカバは、出て行ったばかりのトシについてその処遇を決めかけていた。
「現在、動けるアーマーソルジャーは、彼のみだけですからね」
と、ワカバがため息をつく。
「V2は行方不明、N1は入院中、その他のアーマーソルジャー達は、生死さえ分からない状態。このままでは、とても・・・」
それを受けた鳩羽が言葉を続けた。
「そして、ようやく見つけたアーマーソルジャーが、準隊員とは・・・・」
二人揃って、ため息をつく。
「この際ですから、彼を隊員に昇格させて隊を持たせますか?」
そう言ったのは、鳩羽。
「しかし、あの坊やは隊長としての訓練は受けていない。あくまでの個人プレーヤーとしての訓練だけだ」
「それでも、モルドに対抗するために彼の、アーマーソルジャーの力が必要です」
「わかっている。それはわかっているが・・・・」
「それに、坊やは石蕗が死んだことに納得していないようだしな・・・・」
言いながら考え込んだワカバが、何かにひらめいたように顔を上げた。
「だったら、あそこへ行かせてみるか。実際に自分の目で見れば、納得するかもしれないな」