日の暮れかかった駐車場に、影法師のような男達が20人ほど集まってくる。
なんか 異様な光景・・・・
それを見渡して、ミイコが呟く。
集団の中には、迷子になっていたトシ、セイジとトキワもいた。
コウジの無線を受信した別働隊である彼らがここに到着した時、モルドに襲われているセイジとトキワを見つけたのだという。
そして、トシについてはというと・・・・。
「あ、これか? 10日ほど前にF-16地点で拾った。モルドが出現しているところでふらふらしてるんで、危ないと思ってな」
その間、この隊と一緒に行動していたそうだ。
「それにしても、お前らよく無事だったな」
感心したように目の前の集団を見まわすコウジに
「それは、こっちの台詞だ。無線を聞いて驚いたぞ」
集団の中の1人がヘルメットを取って進み出た。
「てっきり、やられたと思ってたからな・・・・」
「お互い様だろう、それは」
コウジもヘルメットを脱いで、お互いに肩を叩き合う。
影法師の集団にほんわかした雰囲気が漂う中、なんとなく外れた感じでミイコとマドカとトシが一所に固まった。
「で、あの後どうしたの? それに、さっきのあれって・・・・」
隅っこに集まった三人でなんとなく ひそひそ声でお互いの近状を報告しあった。
「あの後、モルドに襲われて逃げ回っていた時に鳩羽さん達に拾われて、あ、鳩羽さんてあの人」
と、トシが、ヘルメットを取りコウジと笑いあっている青年を示す。
「で、・・・・、その後、たまたまモルドの成体が出てきた時、シアンが・・・・」
「・・・・シアン?」
思案 試案 私案 ???
ミイコのクエスチョンマークが飛び交う顔を見て、さらにトシが補足。
「え、っと、シアンってのは、さっきの外装(アーマー)の元って言うか、そういう物なんだけど、それが飛んできて、でその装着者が俺だったもんで“生き残りのアーマーソルジャー”って大騒ぎになって・・・・」
話は、あっちへ飛びこっちへ飛び寄り道しながらも、お互いにそれぞれのアトフ隊に拾われ分であることが確認された。
ってか、見れば、分かるって・・・・・。