大して片付けるものもなし、三人はそろってリビングに移動した。
「で、どうするんだ。これから?」
水道OK ガスOK 風呂場、お湯もシャワーもOK 電気OK 食器や調理器具もそろっている。本当にすぐ住める状態だ。
「後は、冷蔵庫の中身が欲しいけど・・・」
そう言ったミイコの後ろで、
「あ、洗剤がない」
トシの声が聞こえた。・・・結構、細かかったりする?
コンコン
三人でわいわいやっているところへ、
「どうですか?」
ワカバが顔を出した。
「一応、使うんじゃないかと思うものを持って来てはみたのですが・・・」
ドアの外に数人の隊員が荷物を持って、立っていた。
三人分のシーツに毛布(替えまである)、洗剤類、タワシ、タオル等がリビングに積み上げられた。
「後、足らないものがあったら、申し訳ないのですが近所にスーパーがありますので、そこで各自用意してください。それから、カーテンは後日届けますので。では」
「もう、ここに住めそうね」
山積みになった荷物をそれぞれの部屋や所定の場所に置いた後に ぼそり と、ミイコが呟いた。
「住むか?」
「パス」
言ったマドカに速攻で首を振った。
「本当にいつになったら、帰れるのかな」
狭くても散らかっていても、やっぱり自分の部屋がいい。これが、旅行だったら話は別だが。