※22日(火)に報告した【セレクションセール2008(一歳)結果速報】の補足です。
7月22日(火)、北海道市場(新ひだか町静内神森)にて【セレクションセール2008(一歳)】が開催された。
昨年同様、前日の21日(月)には【前日展示(10時~17時)】が実施され、多数の購買関係者が精力的に各馬のチェックを行う姿がみられた。今年からは比較展示時間も設けられ(12時~15時)、昨年以上に活気のある1日となった。
写真:厩舎エリアでの下見風景
22日(火)は、午前8時半から比較展示がスタート。購買登録者数271名を記録したとおり、「予想以上の客入りだね!」という声が飛び交う活気ある雰囲気に包まれた。
写真:比較展示風景
午後1時より競りがスタート。松橋康彦氏・松岡俊道氏・坂田博昭氏の3名がローテーションで鑑定人を務めた。
写真:セリステージ
結果概要は、上場頭数228頭(牡147、牝81)、売却頭数107頭(牡82、牝25)、売却率46.9%、売上総額11億5,762万5,000円(税込)、平均価格1,081万8,925円(税込)だった。
※参考:昨年の結果は・・・
上場頭数197頭(牡135、牝62)、売却頭数128頭(牡90、牝38)、売却率64.97%、売上総額15億8,235万円(税込)、平均価格1,236万2,109円(税込)。
最高額馬は、全兄にフジサイレンスをもつNO.165「ダイワラブリーの2007(byフジキセキ)」で、2,900万円(税抜)で落札(落札者:Dr.K C Tan氏)された。
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
写真:最高額馬の落札シーン
落札したDr.K C Tan氏は、シンガポールの外科医。今回のセールでは、数頭を購入する予定だったが、「どうしてもこの馬がほしかった」ということから、予算の全てを投資したとのこと。今後は、来年まで日本で調教し、2歳でシンガポールに輸送、明け3歳でデビューする予定となっている。
写真:落札を喜ぶ関係者
※左から、清水孝志氏(清水スタッド)、Dr.K C Tan氏、Michael J Clements氏
以下、高額上位馬10頭をご紹介する。
【No.165 ダイワラブリーの2007】
牝 黒鹿 2007/3/28生
父フジキセキ 母ダイワラブリー(母父マルゼンスキー)
落札者:Dr.K C Tan氏
落札額:2,900万円(税別)
販売申込者・生産牧場:清水スタッド
コンサイナー:(株)ハッピーネモファーム
【No.98 オレンジジャスミンの2007】
牡 鹿 2007/3/23生
父キングカメハメハ 母オレンジジャスミン(母父Masterclass)
落札者:ダーレージャパン(株)
落札額:2,550万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(株)タイヘイ牧場
【No.45 レッドレス07】
牡 黒鹿 2007/2/19生
父クロフネ 母レッドレス(母父Storm Cat)
落札者:島川 隆哉 氏
落札額:2,350万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)飛野牧場
【No.88 エイシンアイノウタの2007】
牝 青 2007/4/22生
父ロージズインメイ 母エイシンアイノウタ(母父サンデーサイレンス)
落札者:平井 宏承 氏
落札額:2,350万円(税別)
販売申込者・生産牧場:小河 豊水 氏
コンサイナー:(有)チェスナットファーム
【No.218 フジャブの2007】
牡 鹿 2007/4/21生
父サクラバクシンオー 母フジャブ(母父Woodman)
落札者:平井 宏承 氏
落札額:2,300万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(株)タイヘイ牧場
【No.118 サスペンスクイーン2007】
牡 鹿 2007/3/11生
父ワイルドラッシュ 母サスペンスクイーン(母父Woodman)
落札者:ダーレージャパン(株)
落札額:2,100万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)服部牧場
【No.158 むさし】
牡 栗 2007/4/13生
父ネオユニヴァース 母タイキミステリー(母父Green Forest)
落札者:(有)コスモヴューファーム
落札額:2,100万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)平野牧場
【No.81 インバレルの2007】
牡 黒鹿 2007/2/25生
父ファルブラヴ 母インバレル(母父Slew o' Gold)
落札者:(株)BOBOS
落札額:2,000万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)本間牧場
【No.50 レディフェアリーの2007】
牡 鹿 2007/4/6生
父ネオユニヴァース 母レディフェアリー(母父Fairy King)
落札者: ノーザンファーム
落札額:1,900万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)市川牧場
【No.31 ラパシオンの19】
牡 黒鹿 2007/2/19生
父ネオユニヴァース 母ラパシオン(母父ノーザンテースト)
落札者:(株)河長産業
落札額:1,860万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)絵笛牧場
コンサイナー:(有)チェスナットファーム
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
非常に活気ある雰囲気で臨んだセリだったが、昨年比では売却頭数21頭減、売却率18.1%減、売却総額(税込)4,247万3,000円減、平均額(税込)154万3,184円減と、全ての項目でポイントを落とす結果となった。
価格帯別の内訳(税別)は、3000万円以上が0頭(昨年6頭)、3000万未満~2000万円以上が8頭(昨年12頭)、2000万未満~1000万が39頭(昨年40頭)、1000万未満~500万が55頭(昨年62頭)、500万未満が5頭(昨年8頭)で、特に高価格帯への購買パワーがダウンしている。
※昨年はある大物バイヤーの急遽参戦で、異常に競り上がったケースもあったが。
当セールでは、今年度より選定基準をこれまでの「馬体重視」から「血統重視」へシフトし、定められた「血統の選定基準」をクリアした馬はほぼ合格し、例年を大きく上回る上場頭数となった。このことは当然、例年では馬体の面で落とされていた馬も拾われていることとなり、比較展示を一通り見た購買者からは「なんで選定されているの?という馬も結構いるね。実馬検査をしっかりする、というのがセレクションセールの良さで、セレクトセールと差別化できる点だと思うんだけど・・・」という声が多く聞かれていた。
当セールで購買される頭数が100~120頭で推移している現状を考えると、選定方法および選定頭数をもう一度熟考し直す必要がありそうだ。また、「国内非居住者の馬主登録」が近い将来認められることも視野に入れ、購買者層の厚みを増していくグローバルな活動もより積極的に行っていくことが急務だと思う。
また、市場取引馬奨励賞廃止による影響については「確実にある」という声が多い。これは、セレトセールでも見受けられたが、「再上場」が激減していることにも表れている。購買者側からは、「セリで買うメリットがなくなったので、再上場せずにこの場で決めてしまう」という声も多く聞かれており、改めて競りで買うメリットを訴求していくことも急務の課題だと思う。
あと、リザーブ方式の見直しも必要だ。スタート価格とリザーブ価格があまりにも乖離しているケースが多々あり、購買者からは「明らかに声がかかっていないのに価格が永遠にあがり続けているのは、茶番劇を見ているようで不快。それに、セリ終了時間が遅すぎる・・・」との声があがっていた。リザーブ方式および価格の設定に関しては、主催者側も上場者側もより熟考する必要がありそうだ。
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
by 馬市ドットコム
7月22日(火)、北海道市場(新ひだか町静内神森)にて【セレクションセール2008(一歳)】が開催された。
昨年同様、前日の21日(月)には【前日展示(10時~17時)】が実施され、多数の購買関係者が精力的に各馬のチェックを行う姿がみられた。今年からは比較展示時間も設けられ(12時~15時)、昨年以上に活気のある1日となった。
写真:厩舎エリアでの下見風景
22日(火)は、午前8時半から比較展示がスタート。購買登録者数271名を記録したとおり、「予想以上の客入りだね!」という声が飛び交う活気ある雰囲気に包まれた。
写真:比較展示風景
午後1時より競りがスタート。松橋康彦氏・松岡俊道氏・坂田博昭氏の3名がローテーションで鑑定人を務めた。
写真:セリステージ
結果概要は、上場頭数228頭(牡147、牝81)、売却頭数107頭(牡82、牝25)、売却率46.9%、売上総額11億5,762万5,000円(税込)、平均価格1,081万8,925円(税込)だった。
※参考:昨年の結果は・・・
上場頭数197頭(牡135、牝62)、売却頭数128頭(牡90、牝38)、売却率64.97%、売上総額15億8,235万円(税込)、平均価格1,236万2,109円(税込)。
最高額馬は、全兄にフジサイレンスをもつNO.165「ダイワラブリーの2007(byフジキセキ)」で、2,900万円(税抜)で落札(落札者:Dr.K C Tan氏)された。
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
写真:最高額馬の落札シーン
落札したDr.K C Tan氏は、シンガポールの外科医。今回のセールでは、数頭を購入する予定だったが、「どうしてもこの馬がほしかった」ということから、予算の全てを投資したとのこと。今後は、来年まで日本で調教し、2歳でシンガポールに輸送、明け3歳でデビューする予定となっている。
写真:落札を喜ぶ関係者
※左から、清水孝志氏(清水スタッド)、Dr.K C Tan氏、Michael J Clements氏
以下、高額上位馬10頭をご紹介する。
【No.165 ダイワラブリーの2007】
牝 黒鹿 2007/3/28生
父フジキセキ 母ダイワラブリー(母父マルゼンスキー)
落札者:Dr.K C Tan氏
落札額:2,900万円(税別)
販売申込者・生産牧場:清水スタッド
コンサイナー:(株)ハッピーネモファーム
【No.98 オレンジジャスミンの2007】
牡 鹿 2007/3/23生
父キングカメハメハ 母オレンジジャスミン(母父Masterclass)
落札者:ダーレージャパン(株)
落札額:2,550万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(株)タイヘイ牧場
【No.45 レッドレス07】
牡 黒鹿 2007/2/19生
父クロフネ 母レッドレス(母父Storm Cat)
落札者:島川 隆哉 氏
落札額:2,350万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)飛野牧場
【No.88 エイシンアイノウタの2007】
牝 青 2007/4/22生
父ロージズインメイ 母エイシンアイノウタ(母父サンデーサイレンス)
落札者:平井 宏承 氏
落札額:2,350万円(税別)
販売申込者・生産牧場:小河 豊水 氏
コンサイナー:(有)チェスナットファーム
【No.218 フジャブの2007】
牡 鹿 2007/4/21生
父サクラバクシンオー 母フジャブ(母父Woodman)
落札者:平井 宏承 氏
落札額:2,300万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(株)タイヘイ牧場
【No.118 サスペンスクイーン2007】
牡 鹿 2007/3/11生
父ワイルドラッシュ 母サスペンスクイーン(母父Woodman)
落札者:ダーレージャパン(株)
落札額:2,100万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)服部牧場
【No.158 むさし】
牡 栗 2007/4/13生
父ネオユニヴァース 母タイキミステリー(母父Green Forest)
落札者:(有)コスモヴューファーム
落札額:2,100万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)平野牧場
【No.81 インバレルの2007】
牡 黒鹿 2007/2/25生
父ファルブラヴ 母インバレル(母父Slew o' Gold)
落札者:(株)BOBOS
落札額:2,000万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)本間牧場
【No.50 レディフェアリーの2007】
牡 鹿 2007/4/6生
父ネオユニヴァース 母レディフェアリー(母父Fairy King)
落札者: ノーザンファーム
落札額:1,900万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)市川牧場
【No.31 ラパシオンの19】
牡 黒鹿 2007/2/19生
父ネオユニヴァース 母ラパシオン(母父ノーザンテースト)
落札者:(株)河長産業
落札額:1,860万円(税別)
販売申込者・生産牧場:(有)絵笛牧場
コンサイナー:(有)チェスナットファーム
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
非常に活気ある雰囲気で臨んだセリだったが、昨年比では売却頭数21頭減、売却率18.1%減、売却総額(税込)4,247万3,000円減、平均額(税込)154万3,184円減と、全ての項目でポイントを落とす結果となった。
価格帯別の内訳(税別)は、3000万円以上が0頭(昨年6頭)、3000万未満~2000万円以上が8頭(昨年12頭)、2000万未満~1000万が39頭(昨年40頭)、1000万未満~500万が55頭(昨年62頭)、500万未満が5頭(昨年8頭)で、特に高価格帯への購買パワーがダウンしている。
※昨年はある大物バイヤーの急遽参戦で、異常に競り上がったケースもあったが。
当セールでは、今年度より選定基準をこれまでの「馬体重視」から「血統重視」へシフトし、定められた「血統の選定基準」をクリアした馬はほぼ合格し、例年を大きく上回る上場頭数となった。このことは当然、例年では馬体の面で落とされていた馬も拾われていることとなり、比較展示を一通り見た購買者からは「なんで選定されているの?という馬も結構いるね。実馬検査をしっかりする、というのがセレクションセールの良さで、セレクトセールと差別化できる点だと思うんだけど・・・」という声が多く聞かれていた。
当セールで購買される頭数が100~120頭で推移している現状を考えると、選定方法および選定頭数をもう一度熟考し直す必要がありそうだ。また、「国内非居住者の馬主登録」が近い将来認められることも視野に入れ、購買者層の厚みを増していくグローバルな活動もより積極的に行っていくことが急務だと思う。
また、市場取引馬奨励賞廃止による影響については「確実にある」という声が多い。これは、セレトセールでも見受けられたが、「再上場」が激減していることにも表れている。購買者側からは、「セリで買うメリットがなくなったので、再上場せずにこの場で決めてしまう」という声も多く聞かれており、改めて競りで買うメリットを訴求していくことも急務の課題だと思う。
あと、リザーブ方式の見直しも必要だ。スタート価格とリザーブ価格があまりにも乖離しているケースが多々あり、購買者からは「明らかに声がかかっていないのに価格が永遠にあがり続けているのは、茶番劇を見ているようで不快。それに、セリ終了時間が遅すぎる・・・」との声があがっていた。リザーブ方式および価格の設定に関しては、主催者側も上場者側もより熟考する必要がありそうだ。
⇒結果一覧はこちら(種牡馬順や高額順など)
by 馬市ドットコム