数年前の母の日にプレゼントしてもらった多肉植物に
最近変化があった。
つくしのような芽がひょろひょろと真ん中から伸びてきたのだ。
これは、もしや花が咲くのでは?
ちむどんどんな出来事だ。
数年間、階段のわきの窓辺にちょこんと座っている多肉植物。
葉がどんどん大きく育っていくわけでもなく、
茎がどんどん伸びて変化していくわけでもなく、
いつも変わらず、そのままの姿で、ちょこんと座っていた。
他の植物たちは騒々しく変化している。
あれ伸びすぎた、それ枯れちゃった、あら花が咲いた。
その間も多肉植物は、いつも変わらず、そのままの姿で、窓辺にいた。
だけど、実は変化していたのだね。
その中身ではぐんぐんと変化が進んでいて、
ある日突然、つくし状の芽となって、その変化が外へ出現して、
私を驚かせてくれた。
よっちゃんじいじ(父)が亡くなり、
としこばあば(母)の介護の心配もあり仕事を辞めた時、
3年日記を買ってみた。
書き始めて6カ月目。
長年続けてきた仕事を辞めてどうなっていくのだろうかと漠然と不安を感じていたとき、何か記録をしてみようと思いついたのだ。
日々の何気ないことを小さな枠に書き込んで一日を終える。
元気だったり、意気消沈していたり、うれしそうだったり、悲しそうだったりの、何の変哲もない日々。
読み返しても特に変化を感じない普通の日々だ。
そんな普通の日々が一日また一日と続いていく。
突然芽を伸ばし始めた多肉植物を見て思った。
こんな変化のない日々だけど、
何かが目に見えないところで変化をしているのかもしれない。
数年後に読み返してみて、
「えー!!この頃ってこんな風だったっけ?」
と驚くことになるのかもしれない。
何の変哲のない日々の連なりは、
意外と遠くへと私を連れて行くのかもしれない。
そう考えると、3年日記もちむどんどんだ。
ちむどんどんとは、沖縄の言葉でどきどきするという意味らしい。
最近は階段を上り下りするときは、
いつも立ち止まって、多肉植物の芽を観察する。
楽しい変化。
わくわくどきどき、ちむどんどん。
6月17日 おかん
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