ウェネトさまの館

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ベル・エポック 美しき時代(パナソニック汐留美術館)

2024年12月10日 08時22分00秒 | 展覧会・美術関連

数日前の話になりまするが、パナソニック汐留美術館「ベル・エポック 美しき時代 パリに集った芸術家たち」を観たのでございます。
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/24/241005/
(第3章のみ写真撮影可)

ベル・エポック期から1930年代に至る時代の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学などなど様々な文化を紹介するというわたくし好みな展覧会、もっと早くに行くつもりが、前期に行きそびれ後期になってしもうた。

ワイズマン&マイケル コレクションを中心に、前・後期合わせて約280件の展示。

構成は以下の通り。気になった作品の一部も、だいたいリスト順に挙げておきまする。

【第1章:古き良き時代のパリ ‒ 街と人々】
・ピエール=オーギュスト・ルノワール《《帽子を被った二人の少女》
パステルの明るく優しい色合いのふんわり少女と帽子。
ルノワールは、モデルの為に自ら帽子を手作りしておったのじゃ。

・《アフタヌーン・ドレス》
黒いシルクベルベットのバッスルスタイルのドレス。
袖口と、襟元から裾にかけて、緻密なレース使い。

・マイセン磁器 《色絵楽奏家族像「コンサート」》
バイオリンを手にした父、ピアノの弾く母、歌う姉弟の華やか家族。

「アフターディナーを愉しむ」なるテーブルセッティングのコーナーも素敵でございます。
マイセン磁器《染付色絵ランブレカン模様花卉文フォーク、ナイフ》と《青彩鱗模様色絵樹下人物図カップ&ソーサー》はブルーの色合いも揃っておるし、マイセン磁器《色絵花飾プット坐像燭台「四大元素の寓意」》もそれぞれキューピッド4人と緻密な花々が貼り付いてゴージャス。
壁の両脇には、ガレの《マグノリア文壁掛ランプ(一対)》も輝いておる。

スライドショー「1900年頃のパリ」は、サティの「ジュ・トゥ・ヴー」と共に流れておりまする。

【第2章:総合芸術が開花するパリ 】
・ジュール・シェレ《ムーラン・ルージュ》
・アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《《ブリュアンはモンマルトルに戻り『オ・バ・ダフ』を歌う》
どちらもこの時代をテーマにした展覧会でよく目にするリトグラフ。

・テオフィル=アレクサンドル・スタンラン《《シャ・ノワール》
これもお馴染みのリトグラフ。黒猫の姿形と、赤と黒の使い方がツボ。

ルイ・マジョレルの家具を置いた小部屋のようなコーナーも素敵でございます。
壁にはモネ の《サン=タドレスの海岸》、マジョレルの《クレマチス文テーブル》の上に、ガレの《花文香水瓶》《とんぼとスカラベ文香水瓶》などが置かれ、ガレの《ししうど文ランプ》もオレンジ色の光を放っておりまする

・《ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーからエドゥアール・コロンヌへの書簡》
チャイコフスキーのお手紙もあってびっくり。日本語訳があって助かる~。

・オーギュスト・ロダン《ヴィクトル・ユゴーの肖像》 
ロダンによると、ユゴーは「ユピテルよりもヘラクレスに近い」そうな。
なるほどヘラクレスめいた立派なブロンズ像じゃが、ユゴー家には不評だったとか。

スライドショーは「1900年頃のモンマルトル」

【第3章:華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑】
この章のみ写真撮影可じゃよ。
できますれば全章撮影可にして頂きた・・・(こらこら)

一部載せまする。
・アンリ=ガブリエル・イベルス《テアトル・リーブル(自由劇場)のプログラム 》

上段中央の『時代遅れの人々』


 
・ジュール・シェレ
左から《音楽》《パントマイム》

左から《コメディー》《ダンス》


 
・シャルル・モラン
左から《ロイ・フラー(黄色の衣装)》《ロイ・フラー(オレンジ色の衣装)》》


 
・アンリ=ガブリエル・イベルス《挿絵付き上演目録》

一部も。上段左から『ジル=ブラス誌上のささやかな往復書』『バー27』
下段左から『黒いストッキングのワルツ』『子どもたち』


 
・ピエール・ボナール『ピアノのための家族の情景集(C.テラス曲)』より


 
・ジョゼフ・ファヴロ 《月を持つピエロ》


 
・アンリ=ガブリエル・イベルス《サロン・デ・サン》


 
【第4章:女性たちが活躍する時代へ】
・ジョルジュ・ド・フール《鳥と女性、または花の女性》
優しいグリーンの色合いの中に様々な鳥たち。と、女性。
鳥好きゆえ、女性より鳥に目が行ってしまうのじゃ。

・ルネ・ラリック、アルフォンス・ミュシャ(デザイン)《舞台用冠『ユリ』(エドモン・ロスタン作 『遠国の姫君』にてサラ・ベルナールが着用)》 
サラ・ベルナールが着用した王冠、左右にパールみっしりの白百合が付いてゴージャス~。

・マルク・シャガール《花束》 
白い花瓶から赤い花々や緑の葉が画面一杯に広がっておる。花瓶にちっちゃな赤い動物(猫?)が。

・《こども服》
白い木綿のワンピースに、白のコード刺繍とカットワークがお洒落。

・ジョルジュ・バルビエ《夜の薔薇》『ガゼット・デュ・ボン・トン』より
アール・デコ感ありありな白いドレスに、床まで垂れるグリーンのハチマキめいた(失礼)髪飾り。

・ルネ・ラリック《ダイニング用センターピース「火の鳥」》
何度も観たことあるガラス作品じゃ。上半身は女性で、大きな翼と下半身が鳥。

これから出かける準備をせねばならぬゆえ(おまけ話を見てね)、急いで書いて大雑把なブログになってしもうたし、書き間違いなども色々ありそうじゃが、好みな展覧会で楽しゅうござりました。

会場デザインも、1章はピンク、2章は赤、3章は青、4章は緑~茶と分けられ、素敵な雰囲気じゃったしの。

会期は12月15日まで。

併設のルオーギャラリーでは「ベル・エポック時代のルオー」が同時開催でありました。

★おまけ話
明日は、結弦くんの『Echoes of Life』 埼玉公演最終日!
人生初の最前列じゃからの、今回は後輩うさの蒼羽ではなく、わたくしがまいりますぞ。
万が一電車が止まったりとか、悪天候とかとかで行けなくなったら悔やんでも悔やみきれぬ。

てな訳で、本日から現地近くのホテルに2泊して、遠征気分も楽しんでまいりまする♪
ワクワクドキドキじゃ~~!