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遠近の表現と図法

2015-05-31 13:34:46 | 美術科

 立体空間にある物を平面に描くことそのこと自体を広義の遠近法と言う。つまり”絵”の歴史は遠近法の歴史なのである。一般的には、遠くにあるもの、さらに地平線や水平線、空の部分などを描くことにより遠近感を表す方法のことをいう。このような奥行きの感じを表すための方法は色々あるが、普通線遠近法や空気遠近法といわれる方法がある。視点を目の高さに置いて近くを大きく、遠くを小さくして、線を視点に集めるように描く線遠近法は、西洋では古くから使われている。遠くまで続く奥深い風景を表現するのに適した方法である。

線遠近法

 遠近図法は、線遠近法の考えを理論的に図法化したもので目に映る形と同じような形を求めることができる。
描く人の目の高さの線を地平線(H L)とよぶ。地面に平行で遠くまで続く線は小さくなって、地平線とで見えなくなる点を消失点とよぶ。透視図は、画面に地平線と消失点を設定して描く。1点透視図は正面より見た形、2点透視図は斜めから見た形を描くのに適している。


 正面図をもとに奥行きの寸法を縮尺して一定の角度でかきこむ。形がやや不自然になる欠点があるが、手ばやくかくことができる。


 立方体を基本形として、その三面が等しく見える場合をもとにしてかく方法で、交叉する各辺が120°の関係になった菱眼紙を用いてかくと便利である。

空気遠近法
 色の濃い淡いで表現する方法である。

他にも上下遠近法、並列遠近法、色の性質を生かした方法、筆のタッチや絵の具のもり上げなどでも遠近は表現できる。