
映画を観て来た。期待はしていなかったが原作の深みはなく失望しました。やはり活字から得られる想像の世界や考え探求などに全く及ばなかった。太宰治が何を引きずって絶えず苦しんで生きていたか、もっと掘り下げて欲しかった。でもジャニーズの主演男優や画家である太宰治では…仕様がない。
三島由紀夫が太宰治との束の間の出会いを「私の遍歴時代」に書いているがこれが面白い。世の中を斜めに見る事では同類の二人、三島由紀夫は徹底して太宰を嫌っています。「太宰の書く自己戯画化は生来最も嫌いなものであったし作品の裏にちらつく文壇意識や笈を負って上京した少年の田舎くさい野心の如きものは最もやりきれないものである」と言っています。才能は認めるが生理的に反撥を感じるそうです。「斜陽」の中の戦前の旧華族階級の生活習慣や言葉使いはでたらめでイヤ気がさしたとも…。伊勢谷友介は完全に主演男優を食っていたし寺島しのぶ、室井滋、大楠道代などの老練なバイプレーヤーが良かった。
太宰が当地三島市に滞在中書いたと言う「漁服記」は私の好きな一つ。短編の名手太宰治、やはり本で読むのがいい。
三島由紀夫が太宰治との束の間の出会いを「私の遍歴時代」に書いているがこれが面白い。世の中を斜めに見る事では同類の二人、三島由紀夫は徹底して太宰を嫌っています。「太宰の書く自己戯画化は生来最も嫌いなものであったし作品の裏にちらつく文壇意識や笈を負って上京した少年の田舎くさい野心の如きものは最もやりきれないものである」と言っています。才能は認めるが生理的に反撥を感じるそうです。「斜陽」の中の戦前の旧華族階級の生活習慣や言葉使いはでたらめでイヤ気がさしたとも…。伊勢谷友介は完全に主演男優を食っていたし寺島しのぶ、室井滋、大楠道代などの老練なバイプレーヤーが良かった。
太宰が当地三島市に滞在中書いたと言う「漁服記」は私の好きな一つ。短編の名手太宰治、やはり本で読むのがいい。