川崎市は8日、市立夢見ヶ崎動物公園で飼われていたシベリアヘラジカ「ポロウ」(雌、15歳)が7日に死んだと発表した。ポロウは同園生まれで、昨年4月に妹のユキが死に、国内最後のシベリアヘラジカだった。同園によると、1年ほど前から右後ろ脚のけがが完治せず、うまく歩けなかった。さらに先週末に転んでけがをし、座ることもできなくなった。高齢と体力の衰えで、暑さに耐えられなかったと同園はみている。同園には1985年、友好都市の中国・瀋陽からつがいの2頭のシベリアヘラジカが贈られ、ポロウはその孫に当たる。 2013年8月9日朝日新聞朝刊 かながわ・川崎版より転載 ◇ 神奈川新聞の記事 『国内最後のヘラジカ、夢見ケ崎で「ポロウ」死ぬ/川崎] ◇ 国内で飼育される唯一のヘラジカになっていた夢見ケ崎動物公園(川崎市幸区南加瀬)のシベリアヘラジカのメス「ポロウ」が七日、死んだ。十五歳で、人間でいえば七十歳を超えるという。ポロウは、一歳下の妹「ユキ」と同じく同園生まれ。ユキが昨年四月に死に、ポロウも間もなく脚をけがし、歩行がままならない状態が続いていた。七日午前に座り込んで動かなくなり、夕方に死んだ。暑さが苦手で、部屋にクーラーを入れるなどしたが、年齢による衰えもあったようだ。ヘラジカ舎内には桜があり、ポロウは舞い散る花の中にたたずむ姿で来園者に親しまれてきた。柾(まさき)一成園長は「大きな体と優しい瞳のポロウにもう会えないと思うと、悲しい。しばらくヘラジカ舎が寂しくなるが、来園の皆さんには大きな桜の下でのんびり過ごしていたころを思い起こしていただけると幸い」と話している。ヘラジカは、ユーラシア大陸や北米大陸の北方に住む。家畜の法定伝染病「口蹄(こうてい)疫」を防ぐため、今後の輸入も厳しいとされている。2013年8月9日神奈川新聞朝刊より転載 |
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