お好み夜話-Ver2

午後のMRI

再断食4日目、さすがに体重が落ち53㎏台に突入した。

空腹感はないが、時どきモチリンがグーッと不平を洩らすが体感的には快調だ。

腹の張りも痛みもまったくなくなったが、本日もメシ抜き点滴ざんまい。

左腕に6日間留置したままの点滴の針の周辺が腫れてきて痛いと訴えると、その下の方に針を打ち直されたが、ちゃんと入っていないのか、腕や手の角度で液が落ちたり落ちなかったりし、2日目にここも腫れてきた。

担当のナース「アリサちゃん」に言ったら、まだナース歴の浅い「アリサちゃん」では対応できず、先輩のナースが別の箇所に針を打とうと試みるも失敗、イテテテテ😖

なのでベテランナースがきてアドバイス、無事いい塩梅で針が打たれ点滴開始。

そんなちょっとしたゴタゴタで忘れていった針なしの注射器がベッドテーブルの上にあった。

見ると生理食塩液「生食注シリンジ」と書いてある。

「なましょく」とな😏

注射で体に入れてOKなものなら経口摂取だって問題なかろうと、キャップを外してちょろっと液を出して舐めてみた。

う〜、やはり塩っぱいのか、腹の足しにはならんな😑

この4日間水と麦茶しか味わっていなかったから、久しぶりの塩気ではあったが・・・。




午後イチで準備ができたと「アリサちゃん」が書類を持ってきたので、点滴液を2本ぶら下げてガラガラ棒を押して外来棟へ。

ささやかな運動、ささやかな回り道して歩数を稼ぎMRIの検査室へ。

問診を受け、眼鏡とiPhoneと腕時計をロッカーに預け、点滴の棒がMRI用の棒に交換された。

さらに念入りに入り口で金属探知機で身につけた金属がないか確かめられ、(ちっ、このオヤジ金目のものは持ってねぇぜ)と思われたかどうか知らんが、点滴棒を押して中に入る。



MRIちゅうのは「核磁気共鳴画像法」の略で、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法とのことで、CTで見れないところまで見ちゃおうってこと。

でもCTはサクッと終わるけれどMRIは30分ぐらいかかり、巨大なドーナツ状の機械にスッポリ入るので、閉鎖恐怖症じゃないかどうか問診で聞かれる。

このオヤジは過去に経験してるし、ドラえもんみたいに押し入れの暗闇が嫌いではないから何の問題もない。

室内には「宇宙船ディスカバリー号」の装備品のような質感の巨大なドーナツが鎮座しているが、なぜかそれに不釣り合いに壁にはハワイのような青空と白砂、椰子の木の壁紙があり、天井の一部には青空に白い雲のクロスが貼られていた。

なんだか日焼けサロンにやってきた「松崎しげる」みたいだと思いながらベッドに横たわると、検査技師が90センチ四方ぐらいの亀の腹みたいなデザインの板を腹の上に乗せてバンドで固定した、聞けばアンテナだという。

室内に入る前からひっきりなしに聞こえていた「ガシューン、ガシューン」というプレスするみたいな音が強くなり、ヘッドホンを付けられて緊急用のブザーを持たされ準備完了。

ベッドが少し上に上がり、ドーナツの中へゆっくり入ってゆく。

宇宙船の脱出カプセルに入れられたようで中は間接照明で明るく、顔に冷たい風が吹き付けており、発射準備前のような「ゴ、ゴ、ゴ」という音と微振動がする。

やがて機械のお姉さんが「息を吸ってください。そこで止めてください」と何の感情も交えず告げその通りにすると、振動と機械音が強くなり緊急停止みたいなブザー音が鳴り響く。

これだけで閉鎖恐怖症とまではいかなくても、狭いところ苦手な人はアウトなアトラクションだ。

振動とブザーと機械音がおさまると、機械のお姉さんがまた同じセリフを繰り返し、何度かそれが続いたのちベッドが静かに外へスライドして終わり。



何の楽しみもない ( 若いナースに減らず口叩くのは楽しいけど😏) この9日間で若干の刺激だった。

さて、検査結果で何が出るか?鬼が出るか蛇が出るかそれとも癌が出ちまうのか?




夕方、回診の医者が「異常なし」と告げ、その結果を内科の医者が判断し、良ければ明日の昼からまた重湯から再開だそうな。

今度はおとなしくしててくれよ、我がポンポン・・・。

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