お好み夜話-Ver2

初雪温泉

朝9時過ぎに家を出て、天草空港に下り立ったのが夕方の5時半を回っていた。

羽田からの福岡便は、強風のために15分ぐらい送れ、さらに天草エアラインも、天候不良のために15分遅れた。
福岡は気温5度、天草は3度。
雪のあとの冷たい雨が降っていた。

飛行機のアクセスは悪く、中途半端な待ち時間がたっぷりあり、3時頃遅い昼食を福岡空港のレストランでとった。


お隣の山口県の名物「瓦そば」があったので食べた。
熱々に焼いた瓦に茶そばがのり、その上に錦糸卵と牛肉、カニカマ、ネギ、モミジおろしがのっている。
蕎麦汁よりも甘めの濃い汁につけていただく。

小僧は、巨大な対馬産の穴子丼。
大分名物のトリ天も3年ぶりに食べた。


天草空港からタクシーで、昨年義兄の葬儀が行われた山裾の斎場へ向かった。
すでに葬儀は終わっており、おときが始まっているという。
あらかじめ遅れることはわかっていたので、喪服も持ってきていない。
遅い昼食なため腹は減っておらず、トリ天が胃にもたれムカムカする始末。

我々が到着したのを潮に、弔問客は三々五々帰ってゆく。
なんのために来たのかわからないような、居心地の悪さ。
せいぜい、おときの後片付けぐらいしかできない。

8時前に葬祭所を出て、かあちゃんの実家に戻る。
このあとは温泉に行く予定になっているとのことで、拒む理由などあろうはずもなく、車に乗っけてもらって有明海を望む温泉へ。

寒さでもうもうと立ちこめる湯気の向こうに、有明海と星空が見える露天風呂に入っていると、流れ星を見たような気がした。
だがそれは流れ星ではなく、真っすぐに降ってきた小さな雪の粒だった。
やがてまばらな雪の粒は、吹雪のように舞ってきて、星空を一瞬で隠し、乱舞する湯気を突き抜けて頭や裸の肩に当たる。
露天風呂の初雪だ。
温か寒い感じが心地よく、雪山の猿のようにじっと湯に浸った。

すっかり身体を暖めたのに、かあちゃんの実家に戻るとあっというまに冷えた。
炬燵に潜り込んで、みんなでおときの残り物を食べ、一人だけビールを飲み、続いてその辺りから焼酎を発掘してお湯割りで飲んだ。

天草へ来たものの、我らがやることはほとんどなく、明日墓参りをすればもう用済みのようだ。
ばあちゃんの心労が心配なのでかあちゃんはしばらく残るにしても、オヤジと小僧は日曜日に帰るか・・・・・

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