それで、お彼岸なのだと知った。
ふだん甘いものは食べないが、おはぎとぼた餅はおんなじもんで、お彼岸やお盆に出てくるものだという程度の知識はあった。
かあちゃんは不調法にもさっそく一口ペロリと食べて、明日墓参りに行こうと思い出したように言った。
明日は走って、プールに行って、その他諸々・・・と思っていたが、自分の親やご先祖さまの墓だし、順当にいけばそう遠くない時期にばあさんがお入りになるだろうから、キレイにしとくに越したことはない。
ということで墓参りに行くことにしたが、せっかくだから広い霊園の中を走って、帰り道の途中にあるスーパー銭湯でサッパリしようと提案した。
車に花や線香、剪定バサミに鎌などを積み込み、ランニングウェアとシューズで乗り込み出発。
祝日明けだからか道路は混んでいるし、お彼岸のせいで霊園も混んでいた。
でもどなたか、奇特な方が昨日来てくれたようで、花はピンとしているし、雑草も生えていない。
だから30分もかからず手入れは終わり、車をそこに残して霊園内を走り出した。
もう自分が入ってもいいほど昔からここに来ているのに、車でも霊園内を一周したことはなかった。
子供の頃は最寄りの駅から、林を抜けて山を越え、家族そろってハイキングな感じでたどり着いたのに、すっかり回りは住宅地で、カブトムシやクワガタを採った木々は伐採され、道は舗装されてかつての面影はほとんど無い。
とは言え園内には信号もなく、かっ飛ばす車もいないから走りやすく、近所の高校の生徒がジョギングする姿も見られ、かあちゃんのペースでゆっくり、墓地だけにぼちぼち、お墓ウオッチングをしながら一周した。
迷い子になるほど広いと思っていたが、何の事はない走ってみれば、1周5キロにも満たない程度だとわかった。
ちょっと物足りなかったが、かあちゃんが腹へったというので切り上げると、持って来たおはぎをまたひとつペロリと食べてしまった。
「投げちゃん」おはぎをありがとう、キミのおかげでお墓参りもできました、ナンマイダブ、チーン。
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*砲丸投げ子*
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