昭和の貧しい子供はそれまでハンバーガーなんてものは「ポパイ」の「ウインピー」が食べている夢の食べ物でしかなく、食べたくて食べたくてしょうがなかった。
しかしだいたいあの丸いバンズなんてものもなかったから、親の留守中に大量に食パンを買い込みそれを丸くくり抜き、マルシンハンバーグも大量に焼いてはさみ、お腹がはちきれそうになるまで食べたものだった。
そんな貧しい昭和の良い子に、親戚のおばさんがMのハンバーガーを買ってきてくれた。
この世にこんな美味いものがあったなんて、夢中で貪り食い、こんなに美味いものをしょっちゅう食べているアメリカと戦争したって勝てるわきゃないよと、昭和の良い子は実感したのであった。
だからMのハンバーガー屋はしばらくは無条件幸福な味であり続けた。
しかし世は飽食・大量生産の時代。
もはやオヤジにとってMのハンバーガー屋は「i'm lovin' it」とはいえず、それどころかスマイル0円の裏に恐ろしい実態があることも知ってしまったのだ。
以下はその真実の記録である。
2014年10月7日 17時15分 記録開始。
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老若男女の大好物フライドポテト購入。
2014年12月11日 18時01分 新たに7とKのフライドポテトも購入。
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Mのフライドポテトは2ヶ月経過後も見た目の変化なし、何も知らない子供は普通に手を伸ばしてしまうほど鮮度抜群。
2014年10月16日 17時15分 強度実験。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/67/d26178ad6cc45f73ee3607313136e593.jpg)
購入からわずか9日目で、Mのフライドポテトは鉄の栓抜き2つをぶら下げてもビクともしないほど硬化した。
だがまだ油分は健在で、紙をかぶせていると油が紙に染み出すほどだ。
その後2015年1月31日、2月17日、6月1日とMのフライドポテトを買い足し比べるも、新・旧の見た目はちょっと見ではわからないほど。
8ヶ月前のフライドポテトは多少のカビ臭いにおいはするものの、見た目は新しいものとほとんど遜色ない。
新たにサクラのMのフライドポテトも2014年12月9日に加わり、耐久テストは進む。
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Mのハンバーガー屋はアメリカでは2002年9月、心臓病疾患の原因になると指摘された「トランス脂肪酸」を減らすため、調理油(ショートニング)を2003年2月までに新しいタイプに替えると発表した。
ショートニングとはまたの名をプラスチックオイル、悪魔の油と呼ぶこともあるが、フライドポテトはカラッと揚がるし、ケーキやお菓子にも大変便利に使われている。
健康に配慮した新タイプの調理油に切り替えると発表したMのハンバーガー屋だが、それはアメリカだけのことで、日本ではいまだにプラスチックオイルが使われているようだ。
だってアメリカじゃ使えないから余っちゃったんで、ジャップにやっちゃえということかもね。
たっぷりプラスチックオイルにコーティングされた美味しいフライドポテトは、1年経っても腐りもしないし、虫もたからなきゃ見た目も素敵。
2015年12月27日 16時39分。
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Mと7以外のフライドポテトは少し痩せて見た目も悪くなっていたが、それでも腐りはしない、まるで食品サンプルのようだ。
さすが世界規模のチェーン店、持ちの良さもナンバーワンだ。
この唖然とする結果をどう捉えるかは個人の自由だ。
プラスチックオイルがこの国では規制されてない以上何の問題もないから、食べる食べないも個人の自由。
でも小さな子供に積極的に食べさせることはしたくないし、おじいちゃんおばあちゃんが孫と一緒に笑顔で食べているCMを見るのも嫌だ。
毒はときとして美味しいということは、チクロの甘味に魅了された昭和の良い子はよくわかるし、もう後先き気にする必要もない歳ならば、毒を食らわば皿まででフライドポテトもまた良しなのだが・・・・・。