プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 新宿野戦病院 >

2024年12月18日 | ドラマ。
面白かったです!最後まで楽しみに見た。

あれ~?今回は宮藤官九郎、これでもか、と社会問題をつめこむつもりなの?
社会派になったの?と最初は思ったが(そして予想以上にそれは事実だったが)、
結局面白いドラマが作れれば、何をしようがそれが正解なんですよね。

小池栄子が英語を喋り始めた時は驚いたよ。
しかもそれはそれは癖の強い英語。いうたらこの環境のネイティブにあるまじき英語。
さすがに英語は冒頭だけで終わりだろうと思ったのだが、
どうしてどうして。最後まで貫きましたからねえ。これは頭が下がりました。

医療用語多かったでしょ~~~。ただでさえ英語の長台詞、けっこう多かったと思うのに、
医療用語。覚えるの大変だったでしょうよ~~~~~。
もうこれだけで小池栄子にはスタンディングオベーションだよ。
がんばった。すごくがんばった。よく挑戦した。

そして英語ばかりに気を取られがちだが、岡山弁もありましたね。
あれも苦労だったろう。

キャスティングも嬉しかった。みんな好き。
基本朝ドラ嫌いだが、前回の「虎と翼」は60%くらいは見ていて、好きだった。
特番もいくつか見た。
その際に伊藤サイリが「終わったらみんな『病院』に行っちゃって……」と言っていて、
一瞬そんなハードなドラマだったのか!?と思ったが、実際の病院じゃなくて、
あ、「新宿野戦病院」のことか、と。

お父さんと仲野太賀と平岩紙。
平岩紙好きなのよ!
「虎に翼」で、いいとこの奥さんという今まで見たことがない役をやってくれて
大変楽しんだが、「病院」ではわりあい通常営業的な役。
そこまでオイシイ役とまではいえないが、今回のこの役もすごく好きだった。

「白い姉さん」呼ばわりもなんか心にくるものがありました。ホントに白いのよね。
これをクドカンが最初から頭で考えだしていたら「さすが……」と唸るし、
もし現場で生まれたものなら「うまい」と言いたい。
あ、大人計画か。クドカンとは長年の仲間か。

つくづくみんな、いいキャラだった!
塚地は上手いし面白く演じる。今回のこの役、危うげなく演じるのはさすがやね。
ここで嫌味とか特別感が漂ったらやはり全体のトーンが変わる。
高畑淳子はそこまで……な役者だが、このドラマではとても面白かった。

濱田岳はいつも同じではあるが好き。
仲野太賀は好きだが、W主役というほど主役だったかな?
橋本愛は印象はいい役者さん。今回もうまくまとめた感。
生瀬も上手に「出すぎて」いた。

そして歌舞伎町には決して行かないと心に決めました……。怖すぎる。
トー横キッズという名前はきいたことがあったけど、こんなことになってるんですか……
日本も怖くなりましたね。恐ろしいです。

急患の処置の時、小池栄子がべらべらと英語で長台詞を喋って、
それに対してみんなが声を揃えて「ヤー!」という。
それだけなんだけど、それだけでかっこいいと思ってしまった。
なんですかね、この心の動きは。クドカンに乗せられている。うかうかと。


これはですねえ、ぜひですねえ、……シーズン2も欲しいですよ!
不可能ではないと思うのよね。最後、小池栄子が歌舞伎町に居続けるのではなく
また紛争地域に出張っていることで、戻って来るだけでもイベントになるしさ。

かなり内容は詰めたドラマだから、シーズン2で同じクオリティは相当に難しいと思うが、
もう少し人間ドラマメインに移行してもいいから、この顔ぶれをまた見たいです。
よろしく!クドカン。



コメント
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