プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 逃げ上手の若君 >

2024年12月04日 | ドラマ。
歴史+カワイイというアニメはいくらでもあるだろうが、それに加えて
グロ+シュールという方向性が加わった珍しいアニメ。

北条時行が主人公の歴史アニメとはまたマニアックな……と思った。
カワイイキャラクター造型を見て、なるほど、この方向性で行くのね。と思った。
だが、とにかく蹴上がった鞠が……あのシーンで頭を殴られたような気がしたね。
こう来るか。――そしてそういう作品か。と覚悟する。

面白かったです。が、12話でここまで来て、続きは一体いつやるつもりかねえ。
これまで全体的に話は地味だから(全体でいえば起承転結の起くらい)
承転結まで短いスパンで続けていかないと話の鮮度が失われる気がする。

ネタが歴史だから、ちょうどいい盛り上がりで切って次へ繋げるのが難しいんだよね。
「鬼滅の刃」なら無限列車篇、柱稽古篇とかひとまとまりで放映出来るけれども。
その場合、多少時間が空いてもいいんだけど。
この作品の場合、このまま1年も経ってしまえば話としての鮮度は失われるよなあ。

北条時行以外のお子様たちは通常営業のアニメ作品の域を出てない気がするが、
とにかく諏訪頼重(触角付き)の造型が特異だよねー。
あんな変態に後光を差させていいのか。
CV・中村悠一。これは美味しい役をゲットしましたね。

敵役の造型もすごい。絵柄もすごい。
その狂気のファンタジーにうっすらと度肝を抜かれる(言葉に矛盾がある)。
攻めてるよね。この(いい意味での)おぞましさ、グロさは個性。
小笠原貞宗のど真ん中のグロさもさることながら、尊氏の不気味さはまだまだ
片鱗しか表してないのであろうから、今後が楽しみである。



ただ、史実的にはそこまで盛り上がらないであろう挙兵、から――敗戦の流れを
面白く描けるのかどうかが鍵かなあ。
わたしはこの辺の歴史は全然知らないが、佐々木道誉とか楠木正成あたりまで
ちゃんと出てくるなら相当範囲を広げないと。出て来るだけ、というのは避けたい。

正直、現段階では史実を基にしている旨味をほとんど感じてないから、
今後のシリーズにおいてはシュールとグロと可愛さを適度に配しつつも、
もうちょっと史実の面白みを期待したい。



コメント
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