いよいよ展示会初日が迫ってきた。
特設サイトでのカウントダウンも始まり、落ち着かない日々を過ごしている。
さてヒカリサクでは徳川美術館でのコラボ展示とは違い、凛九についてはもちろんのこと、メンバーそれぞれについてももっと深く知ってもらいたいということで企画を立てて準備を進めてきた。
個人毎の展示ケースや、紹介タペストリー、動画と、とても充実した内容になっている。
写真も動画も今回の展示会に向けて新しく撮影を行ってきた。
本当に多くの方のお力をお借りして、素敵な空間に仕上がってきている。
中にいると自分自身が一部になってしまうから気づきづらいが、一歩離れて見てみれば実はとんでもないことで、こんなにも立派な展示会を開けることは奇跡に近いのだ。
せめてなんとか成功させたいと、メンバー一丸となって取り組んでいる。
ぜひ多くの方に展示会を楽しんでいただき、少しでも恩返しに繋がれば嬉しい。
そんな展示会を目前にした今回のブログでは、ちょこっと私自身の展示の内容に触れてみようかと思う。
以前のブログで浅沓について書いてきたように、私は伊勢に越してきてから少しの間浅沓づくりに携わってきた。
この出来事が漆との関わり方に大きな影響を及ぼしているのは言うまでもない。
こうして私が凛九に所属できているのも浅沓づくりが繋いだご縁のおかげだし、いろいろな素材と漆を組み合わせた作品づくりに興味を持ったのも浅沓の経験があったからだ。
漆器に様々な胎(素地)があることは知識として知っていたけれど、和紙でつくられている浅沓に実際に触れたことで、実感として得られた部分が大きかった。
その後、木・紙・金属・ガラス・陶器を使った作品づくりをしてきて、今回の展示では新しい挑戦として石粉粘土や発泡ポリスチレンを使った立体作品を完成させることができた。
これから先、さらに挑戦を重ねていく上で、原点となる浅沓は、私から切っても切り離せないものとして存在し続けていく。
過去の積み重ねが未来をつくっていくのだ。
ヒカリサク〝伝統工芸に未来のヒカリを〟とうたっているのになぜいま浅沓なのかというと、そういう事情からである。
ヒカリサクでは9人それぞれのストーリーが作品を通して語られている。
まだまだメンバーの新しい発見があるのだろうと思うと、私も楽しみで仕方がない。
四日市市文化会館 開館40周年記念企画
『ヒカリサク 伝統工芸に未来のヒカリを』展
[期間]7月16日(土)〜9月4日(日)
[場所]四日市市文化会館 第2展示室
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