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他にもこの「玉纏御太刀」を腰から下げるための唐組平緒は、地の色糸224本と耳(縁)の色糸208本を組み上げてつくられていますが、この有職組紐を組めるのは日本でひとりだけなのだそうです。
日曜美術館「伊勢神宮 神の宝 〜いにしえの色をつなぐ手〜」ではその組む様子なども放送されていました。
実際に目にすると溜息しか出てきません。
もちろん正倉院の再現模造も当時の技術や材料が研究され、そのままに再現されています。
たった15.5cmの中に50数枚もの部材を重ねて、複雑な構造によりそれらを固定しつくられた「黄銅の合子」
8ヵ年かけて再現された、玳瑁と夜光貝による螺鈿で全面を飾った「螺鈿紫檀五絃琵琶」
その美しさと気の遠くなる作業には言葉も出ません。
他にも御鏡(神宮神宝)と共に展示されている、正倉院に納められている唯一の七宝製品である「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡」の復元模造は、他とは違った存在感を発揮しています。
見れば見るほど惹かれるものばかり。
こうした展示が伊勢で開催されていることはとても喜ばしいことです。
ただ三重でも少し外れた地なので、なかなか足を運んでもらうのが難しいところ。
多くの方にもっと知っていただき興味をもってもらうことが、工芸を次の世代へ継いでいくことにも繋がるように思います。
ぜひ神宮参拝のついでに宮徴古館・神宮美術館・式年遷宮記念せんぐう館へもお立ち寄りください。
会期:2022年9月13日(火)〜11月9日(水)
時間: 午前9時~午後4時30分(最終入館は午後4時まで)
休館日: 木曜日(但し11月3日/文化の日は開館します)※会期中は全館共通となります。
詳しくは神宮の博物館公式サイトをご覧ください↓↓