「NFTが面白い」①は〝NFTとは何なのかについて〟②は〝NFTの活用のされ方について〟綴ってきました。
最終回の③では〝NFTの課題について〟まとめていきたいと思います。
これまでNFTの可能性について、ワクワクするお話しがたくさん出てきました。
これらを否定するわけではないですが、新しいものには課題がつきものです。
まず言われているのは環境問題への配慮についてです。
持続可能な開発目標(SDGs)が策定され、地球規模で環境問題が取り沙汰されている中、ブロックチェーン技術の活用はとても電力を消費します。
それは多大な計算を行なっているからで、このことはビットコイン(暗号資産)ですでに問題視されていたことですが、NFTで主に使われているイーサリアムに関しても同じです。
もちろん開発する側はこの問題と向き合い、消費電力の少ない新しいブロックチェーンシステムの開発など、どうしたら消費電力を少なくできるか新しい方法を考え出し、解決に向け取り組んでいます。
デジタルである以上、電力消費を0にすることは難しいことですが、将来的には新しいシステムにより環境に与える負荷は軽減されると考えられます。
とはいえ現状として環境問題というワードには敏感に反応してしまいます。
上記の理由からブロックチェーンを利用した暗号資産システムは使いたくないという人がいるのも現状です。
問題を知った上で活用するかどうか、しっかり自分で判断していく必要がありそうです。
次に①でもお話ししたガス代と言われる、ブロックチェーンに取引を記録するための手数料についてです。
ガス代は日々変動しています。
NFT取引が増えればそれだけ手数料も高騰していきます。
一般的なコンテンツ(チケットなど単価の低いもの)だと手数料の方が高くつきマイナスになってしまうなんてことも起こりかねません。
この事態を解決するために新しいNFT特化型インフラが次々と開発されてきています。
例えばpolygon(暗号資産)などは環境負荷が小さく、セカンドインフラと呼ばれています。
イーサリアムに対応していて、かつ速くて安い取り引きが可能となりますが、一方でイーサリアムのような高いセキュリティがないのが問題です。
こうして見てみると解決にはまだまだ時間がかかりそうですが、それでもすごいスピードでNFTを流通させるための道が作られているのがわかります。
将来的にはNFTを意識しなくても、手に取ったものがNFTだったという時代がやってきそうな予感がします。