とある夏の日の午前中、このところ立て続いている神社巡りの
一貫として、京都市内から見て西寄りに位置する松尾大社に出かけました。
四条の松尾橋です。
河原の照り返しで、眩しくて暑いのですが、そこは河原。川風も吹いている
ので、暑さも爽やかです。
この橋の歩道の脇に、尾羽の無い雀がいました。尾羽が無くて飛べるのかと
心配して見ていたら、小さく旋回しながら短い距離を繰り返して飛んでいま
した。不便でも残った能力を最大限使って、器用に生きています。
雀を見つけてすぐに胸が塞がるようでしたが、よく動いているのを確認して
ややほっとしました。帰りに橋を渡るときも、尾無し雀がいるのではないか
と橋のすぐ下を探しまわっていましたが。
川岸の遊歩道脇に生えている夏の花。
その目の前に、松尾大社があります。
さすが、遷都以前の古代から秦氏が治水やっていた根拠地だけあって、
松尾の周辺は水路が充実しています。
真夏には立ち止まりたくなる光景。
こんなところで、西行も休んだわけですね。柳はありませんでしたが。
京都あたりでは信長の頃から道普請(道路整備)の際には、道端に街路樹を
植えることが通例になってます。そんなこともありながら、夏の参拝には
松尾がおすすめ。
冬に貴船に行こうとはなかなか思えないものの、松尾ならまだ便利なので
いつでも参拝できます。
見た目にも、やや旧い感じの狛犬。
骨格から見ても、唐獅子というより犬っぽいですね。
尻尾も見たかったのですが、御覧のような設置位置にありますので
裏に回りづらかったのでした。
神気漂う清浄。神社ならではの清々しさですよね。
手水鉢の基台に寄進者が彫ってあります。読んでお分かりの通り、松尾は酒造業者
の崇敬が盛んな神社です。境内の外には確か酒造関係の展示がありました。現在は
改装中で、そちらの見学はできません。新しくなったらまた見物でしょう。
狂言「福の神」でも「福の神」が酒を松尾の神に献ずる場面があります。酒造りと
いえば松尾の神様というのが室町期の京洛民衆には膾炙していたイメージだったと
いうことが分かります。
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