見出し画像

ばりん3g

【生存バイアス】「40℃の高熱・ひどい倦怠感」だけが、ワクチンの副作用の全例だと思ってない?

1999年に発表された論文などが取り上げている心理学の話題に、『生存バイアス』というものがある。

これは何らかの理由で偏りが発生した事象を捉えることで発生する、事象に対する過剰な思い込みや誤認のことである。

発生する理由は多岐にわたるが、『成功』と『失敗』という情報があった場合、成功を重点的に喧伝したために失敗がフェードアウトするか、失敗が「映えない」と判断され取り扱われず無視されるパターンが主だという。

わかりやすい例は……『テレビで取り上げられるほどの芸人』と『バイトで食いつないでいる芸人』の対比、『トップYouTuber』と『底辺YouTuber』の対比、『クレーマー』と『良客』の対比、『飛行機事故の件数』と『フライト完了した飛行機の件数』の対比などが挙げられる。

どちらかが過剰に取り上げられ、どちらかが「映えない」として判断されることで、発信される情報そのものが偏りを帯びることになる。

実際はもっと複雑怪奇で説明がクッッッソ難しいバイアスだが「偏りを帯びた情報を参考にすることで適当な判断を妨害する」という致命的な欠点を引き起こすので、気にとどめておいて損はないだろう。

 

ーーーで、さ。

COVID-19のワクチンを話題にしたときさ、だいたいは副作用の件が上がるじゃない。

40℃近い熱が出るとか、倦怠感やら腕の痛みやらで、みんな怖がってるじゃない。

副作用に身構えるも、怖くてワクチン打たないのも個人の自由だけどさ……

もしかして、打った人全員がひどい副作用になったと思ってない?

キミたちが知っている副作用が、ワクチンの副作用の全例だと思ってない?

一応言っておくけど、2回目の摂取時も微熱と筋肉痛だけだった例もあるんだぜ。

なんなら、この記事書いた人がそうだぜ。

 

 

参考文献

JUHANI T. LINNAINMAA (2013) Reverse Survivorship Bias.

Jennifer N.CarpenterAnthony W.Lynch (1999) Survivorship bias and attrition effects in measures of performance persistence.


論文を参考にいろいろ喋るブログです。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「旧記事群」カテゴリーもっと見る