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ばりん3g

功利主義的な判断は、サイコパスと相関する。

2014年に発表された論文によると、功利主義的な判断(最大多数の最大幸福を目標とし、ある種の自己犠牲もかまわず行動すること。道徳的判断の一種)の度合いはサイコパスや合理的エゴイズムの度合いと相関したとのこと。

また、功利主義的な行動と見て取れるものは、最大多数の最大幸福・社会への幸福の還元ではなく、自身への長期的な利益還元と合理性を行動理念とする傾向にあったという。これはサイコパスや合理的エゴイズムなどの性格特性の要素を排除しても、この傾向は存在したという。

 

ちょっと難しい表現が続いたが、要は長期的に見て自分に利益がある行動であれば人間は功利主義に乗っ取り自身の身を削れるのだが、自分には全く利益がないが社会にとって多大な利益となる行動に対して、人間は功利主義を撤回し目をそらす傾向にあるという。

社会への還元ではなく、自身の利益を追求するために、人間は功利主義を採用する傾向にあるのだという。

功利主義の視点から見れば恐ろしいほどのダブルスタンダードだが、エゴの視点から見れば、非常に一貫した行動となる。

また、サイコパス・エゴイズムの度合いが高ければ高いほど功利主義的な判断を下しやすくなるのは、これらの性格特性が自身の利益の追求を最優先にしているからだという。

 

「私がワクチンを打って、みんなにワクチンを打つように促せば、いつかは自由に出歩けるようになる、映画館にも行けるようになる」

「みんなに促すために、宣伝動画の収益化はやめるし、動画を自由に加工してもいいことにするよ」

とあるゲーム実況者の発言。

自身への長期的な利益のために、自身の短絡的な利益を差し出し、結果的に社会貢献となる。そんな思惑の暴露と、行動。

自身の利益のための行動に、真の功利主義者はご立腹かもしれないが……

ーーー私は、これが正解なんじゃないかな、って思うんだ。

 

 

参考文献

Guy Kahane,Jim A.C.Everett et al. (2014) ‘Utilitarian’ judgments in sacrificial moral dilemmas do not reflect impartial concern for the greater good.


論文を参考にいろいろ喋るブログです。

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