いくつかの論文をまとめた意見を述べるならば、基本的にビデオゲームで助長される暴力や攻撃的な態度は比較的小さく決定的ではない。
もともと攻撃的な性格を持つ人は確かに攻撃的なビデオゲームを好む傾向にあるが、それはあくまでも性格特性、個性の範疇だ。
もし法を犯した人が趣味にビデオゲームをしていたのであれば、それらは全く関係ない。
「ビデオゲームが犯罪を助長した」のではなくそれ以上の、例えば「自尊心の欠損」や「障がいと言えるほどの性格特性」などのその人自身の問題が法を犯すに至った原因と言えるのだ。
決して、ビデオゲームが犯罪を作るわけではない。
犯罪を犯したのはあくまでも、人間だ。
また、章平容疑者のフェイスブックやツイッターにはアニメのキャラクターがたくさんアップされている。章平容疑者の友人は話す。
「章平容疑者はアニメとサバゲ―、キャンプなどが大好きですね。普段はおとなしい、気のいいヤツ。しかし、何かのきっかけでスイッチが入ると暴れだすようなところがある。サバゲーで使うけん銃で人を狙ったりとかする、ヤバイところがある」
そんな「凶暴性」が事件に影響したのだろうか。また友人は章平容疑者と和美容疑者の出会いについてこうも話す。
「結婚した和美容疑者とはお互いにアニメ好きでそれが高じて知り合い、結婚した。和美容疑者の家に転がり込んで、生活していると聞きました」
章平容疑者と和美容疑者の共通の趣味はアニメ。
略称で「バ美肉」と呼ばれるバーチャル美少女受肉ものが好きだという。バーチャル空間で美少女を3Dモデル、2Dアバターなどで作成。自分好みの声やコスチュームなどをアレンジして活動、美少女になりきり、かわいさを徹底追及するものだという。
「バ美肉」の映像をネット検索すると、ファンタジーのようなものが多い。
「章平容疑者は鷲野さんに会ったことがない、と何度も言ったそうだ。しかし、和美容疑者が『そんなことはない、確かめる』と言い出し、最後は殺害してしまった。2人が好きだったアニメとはまったくの正反対の残忍さだった」(捜査関係者)
(AREA dot. 2021.9.1 17:28 「バ美肉」、アニメ好きの20代新婚夫婦が女子高生を「殺害」した仰天の動機 より引用)
ーーーゲームを買うのは、その人自身の選択であり、権利。
もしその権利を、危険だから・ゼロリスクを求めて、奪おうとする人に一言。
Guns don't kill people, people kill people.
参考文献
Ran Wei (2007) Effects of Playing Violent Videogames on Chinese Adolescents' Pro-Violence Attitudes, Attitudes Toward Others, and Aggressive Behavior.
John L. Sherry (2001) The Effects of Violent Video Games on Aggression: A Meta-Analysis.
Dominick, J. R. (1984). Videogames, television violence, and aggression in teenagers. Journal of Communication.
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