ばりん3g

マイクラ補足 兼 心理学のつぶやき

開放性の高い人は、自己語りも特殊だ。

2021-10-04 | 旧記事群

2004年に発表された論文によると、開放性(新しいものや刺激に寛容であること、またその度合い)が高い人は、自己語りが複雑怪奇で高度な作りになっている傾向にあるという。

これは、開放性の高い人は自分が今まで体験した物事にも寛容であり、変化・挑戦などの人によっては嫌悪感を示すような経験も自己語りにきちんと組み込んでいるからだという仮説がある。

もしくは変化・挑戦などの経験を組み込めるだけの複雑な認知機能を持ち合わせているかである。

逆に、開放性の低い人は自身の現在の願望や安心感を最優先し、変化・挑戦などの経験に嫌悪感を抱き、『カット』し、望む形に編集する傾向にあるという。

 

自己語りで計れる性格特性はほかにもいくつかある。

神経症的傾向(慢性的なストレスにより認知機能が衰弱している状態、またはその度合い)が高い人は、語り口が悲観的で、語る内容も苦悩や苦痛が多い傾向にあるとか。

協調性(調和を重んじ、他人や集団を尊重する傾向、またはその度合い)が高い人は、協調や団結、愛や友情などを強調した語りをする傾向にあるなど。

また、自己語りで計れない性格特性もいくつかあるようだ。

良心性・誠実性・外向性などはその性格が自己語りに現れづらいという。誠実性や良心性の高い人は挑戦・達成などを多く語るかと思われていたが、実際にはそうとは言えないらしい。

 

ーーー開放性の高い人は、変化・挑戦などの経験も受け入れる傾向にある、か。

ということは、だ。

開放性の高い人は『歴史の終わり幻想』に陥る可能性も低くなっているのでは?

 

 

参考文献

Dan P. McAdams,Nana Akua Anyidoho et al. (2004) Traits and Stories: Links Between Dispositional and Narrative Features of Personality.



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