2016年に発表された論文は、「ネガティブな時に時間を長く感じるのは、時間が速く過ぎてほしいと願っているからだ」と主張した。
「幸せな時間は早く過ぎてしまう」なんて主張はよく聞くし、実際にそう認識していることがわかっている。
何故幸せな時間は早く過ぎるのか。それは物事に集中しているからだ。私たちが幸せに没頭し、時間を忘れて過ごしているからなのだ。
時間間隔が飛ぶほどの幸福。熱中しないわけがない。
ネガティブな時でも、同じことが言える。重要なのは意識の向きだ。
ネガティブな気持ちに支配されていても、対象が物事に向けて強い怒りや悲しみを抱いている時、つまりその物事に強く集中しているときは時間間隔が飛ぶ。
逆に対象が物事に対して強い嫌悪を抱いている時、つまりその物事から逃れたいと願っている時は時間感覚が正常に、もしくは長く感じてしまうのだ。(これは言い換えれば「早く時間が過ぎてほしい」という時間間隔への集中となる)
時間間隔に対する要点は「物事に集中しているか否か」「物事に集中したいか否か」になる。
時計の針をじっと見つめる生活を送りたくないなら、何か熱中できる物事を見つけるといい。
参考文献
Gable, P. A., Neal, L. B., & Poole, B. D. (2016). Sadness speeds and disgust drags: Influence of motivational direction on time perception in negative affect.