2014年に発表された論文によると、成長マインドセットの時は課題に関することに集中し、固定マインドセットの時は周囲の反応に集中するとのこと。
巷でよく聞く『マインドセット』というのは、その場その環境によって構築された個々の考え方のことを指す。
で、成長マインドセットは「自分の能力は努力と分析で変えられる」「自分は成長できる」という前向きな姿勢のこと。
固定マインドセットは「自分の能力は生まれつき、遺伝で決まる」「自分は成長できない」という後ろ向きな姿勢のことである。
そしてこの論文は
成長マインドセットの時はたとえ失敗しても、失敗から学ぶという行為に身を移しやすくなる(カッコつけて言うと、フィードバックを得やすくなる)。
固定マインドセットの時は、「失敗したことを周りからどう思われているか」ばかり気になり、行動に制限がかかるか行動しなくなる。
と、述べている。
個人の思い込みや考え方、つまりマインドセットが、生産性や成功などにどれだけ影響が出るかはまだわからない。それぞれのマインドセットから計れる差はどれぐらいなのか、計測は難しい。
何故なら固定マインドセットに陥っている人は、そもそも行動すらしていない可能性が高いからだ。
だから「固定マインドセットから成長マインドセットに切り替えることで、成長し成功する」みたいな、巷で出回る俗説はあながち間違いではない。
実際、成長マインドセットに切り替えたことで失敗に対する捉え方が変わり、学習機会が増えるのは確かだ。
ただ、マインドセットがその場その環境で変わるものである限り、それらは択一で単調で単純ではないことを、頭の片隅に置いてほしい。
参考文献
Hans S.Schroder et al. (2014) Mindset induction effects on cognitive control: A neurobehavioral investigation.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます