ばりん3g

マイクラ補足 兼 心理学のつぶやき

「周りのせい」にするだけで、うつ病の症状は緩和する。が……

2021-09-20 | 旧記事群

1990年に発表された論文によると、うつ病やCFS(慢性疲労症候群)などの症状や進行は、原因の帰属意識によって変わるとのこと。

わかりやすく言えば、抑うつ気分・疲労・認知機能の低下などの症状を「周囲・環境によって引き起こされたもの」とすることで、最低限の自尊心を保てるようになるという。

この症状は「自分の行動や状態が原因」ではない、と意識したり、それを示す事実を並べることはうつ病やCFSへの防御反応としてある程度有効なのだそうだ。

が、このような原因の外部帰属はうつ病やCFSへの関与を拒むきっかけにもなる。自分には関係ない、自分が起こしたものじゃないと扱うことで、自尊心を保とうとするのだ。

そうなると症状の治療がスムーズにいかなくなるほか、自己効力感が削がれ、長期的には自尊心が低下することもあるそうだ。

 

ーーー疲れているのなら、やるべきこと放り投げて、寝る。

疲れているのなら、寝る。

疲れているのなら、寝ろ。

 

 

参考文献

R Powell 1, R Dolan, S Wessely (1990) Attributions and self-esteem in depression and chronic fatigue syndromes



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