花守

四季の花はそれぞれやさしく咲きこころなごみます
折々に咲く花を守りこころかすめる思い出など綴ってみたいです

ネコの交通事故

2017年10月13日 09時56分30秒 | 日記
少し前のことです
わたしが裏庭にいましたら大きな“ド~ン”と言う音が聞えました
前の国道を見ると鼠色と白の縞模様のネコが転がって手足をバタバタさせて
いました
がすぐに動かなくなりました
これは大変なんだ 困ったことだ
周囲には誰もいないし車は走り去った後だし
ネコはひき逃げされたのです
本来なら見ていた私が走り寄り息絶えたネコを抱きかかえなければならない
のでしょうが
私はそんな気丈な心がもてなくて
結局傍にも近寄れませんでした
困ったことになった道路上で死んでしまっては
悩むことしきりでした
暫くして私は恐る恐る車庫の陰から死の断末魔でネコがもがいた路上に目をやると
どうしたことかネコの姿が見えないのです
誰かが抱きかかえに行ったのだろうかでもそんな様子も見えないし
ならばネコは自ら歩いて立ち去ったのかしら
私が見た光景は“まぼろし”だったのかしら

そんなことを考えていてふとわたしはもう何十年も遠い昔の子供の頃の
ことを思い出しました
幼い子供ががやがやと数人で一匹のネコを捉えてきて農家の蔵の二階の窓から
そのネコを落とすことに決ったのです
別にそのネコが悪戯をした訳でもないし幼い悪ガキどもの遊びだったのです
その年代は人間の“非情”さが処理できないままでのこっている
発達の段階で罪の意識もないころだとおもいます
悪ガキの代表男児が蔵の二階の窓からその捉えてきたネコを
そっと落とすのではなく思いっきり投げつけたのです
すると落とされたネコは路上に“痛いっ”と横に倒れるかと思いきや
まるで廊下を偲び歩きしたような恰好でちゃんと背中を少しまるめて
“あらっ 何かあった?”と言った感じで座っていたのです

悪ガキどもの実験はそれで予測する結果を得たと判断したのかどうかは
大人になった今でも判断できないままですが
その記憶はまるで昨日のように思い出すのです
私はおもったのです
あの時に見たネコの交通事故もそんな具合に少しの間だけネコは失神していたが
死んだのではなくきっと自力で草むらに逃避したと考えることにしようと






秋です 美味しい焼き芋ができました
わたし古びたヤカンで丸焼きします