一人ディズニー見聞録

ディズニーを切り口に世の中の出来事を紹介しています。ディズニーソングのコンサートレポートも書いています。

「ドリーム・ゴー・ラウンド」イン・コンサート 5/4公演 第1部

2023-05-04 18:20:00 | コンサート




5月4日(祝・木)、千葉県市川市の市川市文化会館にて『東京ディズニーリゾート40周年「ドリーム・ゴー・ラウンド」イン・コンサート』が開催された。

東京ディズニーリゾート開業40周年をお祝いするこのコンサートは、5月3日(祝・水)から8月27日(日)の間に全国各地で行われ、パークで生まれた数々の名曲が演奏される。今回は、市川公演2日目の第1部を紹介。

開場時刻直後に市川市文化会館に到着。会場に入った時は、お客さんも少なかったが、開演直前になるとほぼ全ての座席が埋まっていた。自分の席の周辺のお客さんを見ると、皆パークで販売されている40周年グッズを身に付けている人しかいなかった。つまり今日のコンサートには、ゴールデンウィーク中だから来た、というより、40周年を迎えたパークをお祝いしたいから来た、というディズニー愛に溢れたお客さんしかいない状況だった。これは、ファンにとっては嬉しい限りだ。

14時2分。定刻から2分遅れで第1部が開演した。1曲目は、東京ディズニーランドが開演した1983年に作られた『東京ディズニーランド・イズ・ユア・ランド』。8人の男女のシンガーたちが唄うステージ上のスクリーンには、開演当時の映像が映し出された。この演出は、自分がリアルタイムでランドの開演セレモニーに出席しているような感じにさせたため、1曲目から涙腺が潤んだ。

第1部前半は、東京ディズニーシーが開業した2001年までの曲が演奏された。『ミート・ザ・ワールド』、『ワン・マンズ・ドリーム』そして『ディズニー・ファンティリュージョン!』などの懐かしい名曲が演奏されるなか、15周年の『ディズニーカーニバル』が行われると涙を堪えることは出来なかった。

個人的な話になるが、自分が初めてパークに行ったのがランドの開園15周年の時だった。そのため『ディズニーカーニバル』のメロディとリズムは、自分の中で覚えている最も古いパークソングであり、思い出の曲でもあるのだ。人は過去の思い出に改めて触れると感動し、そして自然と涙が出てしまう生き物だ。

話をコンサートに戻すと、後半は2003年の20周年ソング『メイク・ア・ウィッシュ』から35周年の『Brand New Day』、そして2014年から2017年まで行われたランドの夜のショー『ワンス・アポン・ア・タイム』が演奏された。

その中で『メイク・ア・ウィッシュ』が演奏された時は、ステージと客席との間に一体感が生まれた。シンガーたちは歌の途中で、スクリーンに映し出された20周年の昼のパレードで行われるダンスを一緒に踊るようにお客さんたちに促した。すると、自分も含めて周りのお客さんたちがシンガーたちと同じダンスを座りながら行った。

コンサートでは、シンガーの歌唱やオーケストラの演奏はもちろん、演者と観客との一体感が重要だと自分は考えている。いくら演者が素晴らしいパフォーマンスを魅せても、観客が共感を抱かなければ、ただの自己満足で終わってしまい、コンサートそのものが盛り上がらずにしらけてしまう。

しかし、演者が観客と一緒に踊るなど、何か共通項が1つでもあれば、観客は演者に共感を抱き、彼らと一緒に盛り上がりたいと思うようになる。その結果、コンサート自体が盛り上がり、終わったときにはお互いに楽しい気分になるのだ。そのため、『メイク・ア・ウィッシュ』は第1部で最も盛り上がった曲で、1部のハイライトとも言えるだろう。

あっという間に第1部が終わり、20分間の休憩となった。しかしこの時、第2部があんなことになるとは誰も知るよしもなかった。

(第2部に続く)

〈セットリスト〉
1.『東京ディズニーランド・イズ・ユア・ランド』

2.『ミート・ザ・ワールド』

3.『ワン・マンズ・ドリーム』

4.東京ディズニーランド10周年より『ジョイン・イン』

5.東京ディズニーランド15周年より『ディズニーカーニバル』

6.『ディズニー・ファンティリュージョン!』

7.『東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ』

8.東京ディズニーシー・オープニング・セレブレーション・ソング『カム・ウィズ・ミー』

9.『東京ディズニーシー・テーマソング』

10.東京ディズニーランド20周年より『メイク・ア・ウィッシュ』

11.「ブラヴィシーモ!」より『スウェプット・アウェイ』

12.「シンドバッド・ストーリーブッグ・ヴォヤッジ」より『コンパス・オブ・ユア・ハート』

13.東京ディズニーランド25周年より『ドリーム・ゴーズ・オン』

14.東京ディズニーランド30周年より『ハピネス・イズ・ヒア』

15.東京ディズニーランド35周年より『Brand New Day』

16.『ワンス・アポン・ア・タイム』


クレヨンウォーズ エピソード1997

2023-05-04 09:52:40 | テレビ
「May the Force be with you.」。これは、大人気SF映画『スター・ウォーズ』シリーズで頻繁に用いられるセリフだ。


「フォースと共にあらんこと」をという意味だが、この言葉は他の意味も成している。「May」は5月の「May」と同じスペルで、「Force」が「4日」を表す「4th」と同じ読みのため、5月4日は「スター・ウォーズの日」となった。


『スター・ウォーズ』シリーズは、1977年に第1作目『~エピソード4 新たなる希望』が公開され、2019年には9作目となる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が公開され、世界的に大ヒットするなど、最初の作品が公開されてから45年が経った今でも大人気シリーズとなっている(しかも、スピンオフものは今でも作られている)。


しかし、それだけ長く作られていると、『スター・ウォーズ』シリーズをオマージュやパロディ化させた作品も多く作られてきた。その代表作がハリウッドのパロディ映画の巨匠、メル・ブルックスが製作した『スペースボール』(1987)だ。『~エピソード4』から『~6』のストーリーをベースに、ダースベイダーやチューバッカたちをを面白おかしくさせ、『エイリアン』や『猿の惑星』等の名作SF映画の演出を盛り込んでいる。


さらに『スペースボール』は、『スター・ウォーズ』シリーズの監督、ジョージ・ルーカスが正式にパロディ化を許可した作品だ。ルーカスがブルックスのファンであったためパロディ映画が実現したが、パロディ化される側から許可が出たのは相当珍しい。


『スペースボール』公開後も、多くの『スター・ウォーズ』パロディが製作されたが、中でも1番おふざけが過ぎていたのが、日本の大人気アニメ『クレヨンしんちゃん』のテレビスペシャルで放送された『クレヨンウォーズ』だ。同作のストーリーは、『スペースボール』と同じく『エピソード4~6』をベースにしている。


宇宙征服を企む悪の化身「アーシ・クセイダー(野原ひろし)」は、ニンニク星の「スーパーニンニクエキス」を手に入れようと、ニンニク星の王女「バーゲンセール姫(みさえ)」を誘拐した。それを伝えるべく、彼女の部下の人工ロボット「A.P.U(シロ)」は、遠い惑星に住むさすらいの5歳児「しんのすけ」とジジイの「銀之助(野原銀之助。ひろしの父)」に助けを求めた。事情を知った2人は、バーゲンセール姫」を救いに行くのだが、果たして救出することはできるのだろうか。


『クレヨンウォーズ』の醍醐味は、本家をかなり面白おかしくさせたパロディ演出だ。例えば、バーゲンセール姫のホログラムが巨乳美女になっていたり、ハン・ソロ役のレオナルド・デカ・ブリオ(ぶりぶりざえもん)が、しんのすけたちを裏切って帝国軍側に寝返るなど、『クレヨンしんちゃん』らしさ全開のものになっている。


中でも、今の時代にやったら『スター・ウォーズ』シリーズを製作するディズニー社から即クレーム、ネットで炎上しそうになるのが、ライトセイバーを使った戦闘シーンだ。原作では手に持って使うが、『クレヨンウォーズ』では、股間に挟んで使用するのだ(劇中では「由緒正しい戦い方」と紹介)。しかも、ひろしや銀之助のライトセイバーの光の部分の長さは同じだが、しんのすけが使うとめちゃくちゃ小さくなるのだ。

<由緒正しい戦い方をするアーシ・クセイーダーと銀之助>

あまりにもくだらないが、下ネタが許されていたアニメだから使えた演出だ。『スター・ウォーズ』シリーズに下ネタをぶっこむのはなかなか勇気がいるが、それを成し遂げた『クレヨンしんちゃん』製作陣は勇敢だ。ディズニー社から訴訟を起こされそうな演出を手掛けられたのは、まだ『スター・ウォーズ』がディズニーの手に渡る前ということも、下ネタ演出が許された要因かもしれない。


『クレヨンウォーズ』が放送されたのは1997年。つまり、第1話『~エピソード4』が公開されてちょうど20年という年に作られたのだ(ちなみに『スペースボール』は『~エピソード4』から10年後に公開)。これは偶然か、それとも狙ってやったのか。真相は分からないが、今まで観た『スター・ウォーズ』パロディでは1番面白い作品なので、GW中に是非観てみてはいかかだろうか(Youtubeで「クレヨンウォーズ」と検索すれば出てくる)。