「駅伝王国」長野V4 佐久長聖・佐々木哲が5区区間記録を20秒更新…今春に早大へ進学
◇第30回全国都道府県対抗男子駅伝 (19日、広島市平和記念公園前発着=7区間48キロ)
「駅伝王国」長野が2時間16分55秒の大会新記録でコロナ禍による中止を挟んで4大会連続で最多の11回目の優勝。高校生最長区間の5区(8・5キロ)で佐々木哲(佐久長聖3年)が区間記録を20秒も更新する快走で4位から首位に引き上げ、4連覇の立役者となった。最優秀選手に選ばれた佐々木は、5区で区間新の2位の鈴木琉胤(るい、千葉・八千代松陰3年)とともに今春、早大に進学する。2位に千葉、3位に福島が続いた。
長野が高校生区間で他チームを圧倒し、V4を果たした。昨年12月の全国高校駅伝で優勝した佐久長聖勢は今大会でも強かった。1区の浜口大和(3年)が区間賞で絶好のスタート。社会人・学生区間の3区で吉岡大翔(順大2年)が7位に後退したが、4区の石川浩輝(3年)が区間3位で4位に再浮上。圧巻は5区の佐々木だ。23年に吉岡がマークした23分52秒の区間記録を20秒も更新して首位を奪い返した。
「高校3年間の集大成として笑顔で終われるように走った」と佐々木。佐久長聖の指揮官でもある高見沢勝監督(43)は「全国高校駅伝優勝から集中力を切らさずに走ってくれた」と選手をたたえた。4日から千葉県内で合宿を行い、箱根駅伝を終えたばかりの学生も参加。万全の準備で会場の広島に乗り込んだ。7区の伊藤大志(早大4年)は「優勝のゴールテープを切れて、ほっとしています」と静かに話した。
今春、佐々木は早大、浜口は中大に進学する。駅伝王国の若きランナーは堂々と次のステージに向かう。