女性と男性がオキシトシン全開で愛を語り、愛は盲目と言われるお決まりの手順を踏んで、新しい生命が宿る。XXとXYの染色体の合体から始まる何と感動的なドラマ!!!参照:染色体の話とアンドロゲンシャワー - 青空ーすべてはバランス
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ちょっと待った!!!その時の二人の状態は大丈夫???
最近の学問の一つに「エピジェネティクス」があります。何について研究してるのか?
XXとXYの染色体の合体から細胞分裂の連続の中で、皮膚や腸やいろんな組織が成長しますが、それぞれの組織の機能に適した別々の細胞で構成されていきます。同じ遺伝情報を持った細胞から何故違う細胞が構成されていくのか?
それは、
使う遺伝子と使わない遺伝子に目印をつけているからだそうです。この目印を解明するのがエピジェネティクスという学問だそうです。
目印とは?
細胞内のDNAは、ヒストンとよばれるタンパク質に巻きついています。エピジェネティックな目印には2種類あります。そして、容易にははずれません。
・DNAにつく目印(DNAメチル化)
DNAのCpGという配列の部分でCに-CH3という分子(メチル基)がつくのがDNAメチル化。メチル化されると、その遺伝子は使うことができなくなる。
そしてメチル化された状態で複製が進む。
・ヒストンにつく目印(ヒストン修飾)
染色体を構成するタンパ ク質である“ヒストン”にアセチル化という化学的変化(ヒストン化学修飾)が起こることで、難しい言葉を使えば、遺伝情報の発現制御にかかわっていくことになる(使えなくなる)。
ヒトのように複雑な生物の体を正確に形づくるためには必須の仕組みとされています。また、次のような現象も確認されています。
・遺伝子が父親由来か母親由来かによって使われ方が異なるという現象(ゲノムインプリンティング)。
・女性が持っている2つのX染色体のうち1つが不活性化されるという現象(X染色体不活性化)。
・がんなどの疾患では、DNAメチル化のパターンが異常になっている。
訳が分からん!と思いますが、これは基本的な大切な事。遺伝の基本はDNAの塩基配列にある。でも、この塩基配列の変化がなくても遺伝子がコピーされるのを制御する働きがあること。
つまり、親が子作りに励んでいるまさにその時の父母になるであろうお二人の健康状態が遺伝してしまうから、責任を昔からの先祖の責任にすることは許されないぞ。
・ちょうど責任ある仕事を任される頃、ストレスに暴飲暴食をして、メタボになってる方!今、子づくりはしないで!その時の環境が遺伝します。遺伝情報は上書きされていくのです。今から運動して健康的な体を得てからにしましょう!
・訳の分からない化学物質を体内に取り入れないで。栄養のある自然の食材で体を健康にしてから愛の盲目を経験してほしい。妊娠中に化学物質(体に悪い影響をもたらす化学物質)を母体が曝露し影響を受けると、胎児も曝露を受け、さらに胎児の生殖器官が影響を受けると孫まで遺伝する可能性がある。
(喫煙由来や多環芳香族炭化水素などの環境化学物質の曝露により、児ゲノムDNAのメチル化状態が変化することが確認されている。)
過去の事例で分かることもある。妊娠をしている母体が貧しくて、栄養らしい栄養を摂取できずに出産します。運よく大きく成長した子供は、歳をとってから糖尿病や肥満になりやすい。
なぜか?
栄養が不足する環境下に合わせて、体の臓器・各器官がその働きを適応させて生きるための遺伝情報が上書きされているので、贅沢な食事をするとすぐさま栄養が過剰になってしまうからですね。
そうすると、日本人の戦前、戦後の暮らしの変化と疾病についても同じことがいえるんじゃない?!
戦前・戦中までの日本人の多くの食生活は貧素でしたね。私が子供の頃も漬物・味噌汁・豆腐等が主だったけど、小麦粉や牛乳、卵を使った料理がどんどん増えていった。
貧しい食生活の中でも、我々の体は最大限にエネルギーを生み出すために、その体の働き方を適応させてきたと思います。それが戦後、急激にがらっと食生活が変わりました。その変化のスピードはあまりに急激でしたから、現代病と言われる皮膚疾患、喘息・アレルギー疾患などが急激に増加したのではないか?と考えても違和感なく納得できると思います。私の世代から変化が顕著になり私の子供が影響を受けたと考えます。
先天的な遺伝と後天的な遺伝があることを再認識して、努力を怠らず、子孫のために良い遺伝情報を伝える準備をして、それから盲目の愛に浸ってほしい?私の子供たちよ!ごめんなさい!
