〇腎臓の様々な病気をまとめて慢性腎臓病と呼んでいます。
慢性腎臓病は気がつかないうちに発症し進行し、
そのうち腎臓の働きが徐々に低下して
透析治療をしなければならない事態になるかもしれません。
実際、透析という事態になるまで気づかない人が多いらしいです。
〇この慢性腎臓病患者は推定で1,300万人以上とされています。すごい数です。腎臓には大量の血液が流れ込み、体内の化学物質、塩分、水分、老廃物を調整して不必要と判断した化学物質等を尿から排出しています。
生活習慣(糖尿病・高血圧)や加齢が大きく影響するようなので他人ごとではありません。
機能が低下して、老廃物等がうまく尿として排出できなくなると、だるさやむくみなどの症状がでてきます。悪化すると、透析という方法で腎臓にかわって人工的に血液を浄化しなくてはいけません。
〇腎臓病の早期発見に欠かせない検査項目に
血液検査の「クレアチニン」・・・老廃物の一つです。
尿検査の「蛋白(たんぱく)」・・・体に必要な物質がでてしまう。
があります。
クレアチニンの値は、eGFR(mL/分/1.73㎡)に換算され、その値が60未満だと慢性腎臓病が疑われます。
Web上の日本腎臓学会トップページに「腎機能測定ツール」があるので自分で測定できます。www.jsn.or.jp
〇腸内細菌も関係している。
腸内細菌の悪玉菌が増えると尿毒素という物質が多くつくられる。尿毒素は腎臓から排出されずに残る老廃物のうちの体に有害なもので、慢性腎臓病を悪化させる。この悪循環が生まれるそうだ。
便秘薬が善玉菌を増加させるという研究がある。(便秘が慢性腎臓病を悪化させやすいという報告もある。)
〇慢性腎臓病が進行すると、糖尿病や高血圧が引き金(動脈硬化)となり、脳卒中・心不全・心筋梗塞などを引き起こす恐れがあるから注意しなければ。血液中の「リン」などの物質が増加して血管を傷つける。血液中のリンがカルシウムと結びつき沈着し血管の石灰化を引き起こすこともある。
参照
参考
NHK「きょうの健康」