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キムラすき焼店(京都市中京区)

お肉を噛みしめるとノスタルジックな気分に浸れる庶民派のすき焼店。


京都市中京区寺町通四条上ル大文字300   「キムラすき焼店」
   【1674】



阪急京都線「河原町駅」を下車し出入口⑨から四条通に出て、直ぐ寺町京極商店街のアーケードへと右折し、その約100㍍先左手に佇む、いかにもレトロチックな蒼のパネルサインが目印の、すき焼専門店です。



京都ですき焼きといえば、仲居さんが全てをこなす高級店が先ず思い浮かびますが、此処はその正反対のリーズナブルな価格でいただける老舗店として、地元は元より観光客にも親しまれています。



暖簾を潜り先ず目を奪われるのが、まるで旅館や銭湯を思わせる下駄箱で、また此処には名物の下足番の方が居り、グループごとに2階の客間へとスムーズに誘導を促してくれます。



その2階には大広間が連なり、更には3階にも宴会場を備え、約250名の収容能力と、団体さんでも余裕で賄える規模を誇ります。



御値段表。
なんとも味のある表記に、懐かしさを覚えるのはおやじだけでしょうか。  尚此処は創業昭和7年ですので、ゆうに85年を経過しています。



オーダーを通すとすき焼きの指南書が、テーブルにそっと差し出されます(横の番号札は下足場で渡されたものです)



「ロースすき焼 3,300円」(写真は2人前)

ちゃぶ台の上にすき焼の具材が並ぶと、まるでお家で「これから始めるぞ~♪」と号令をかけるような衝動に駆られました。



適度にサシが入った黒毛和牛のロース肉は、焼きで食べても間違いなく美味しそうな出で立ちをしています。



それでは指南書に従って作ることにしましょう!   先ずは牛脂を熔かしてから野菜と具を投入します。



その上にお肉をのせて秘伝の割り下を注ぎ、砂糖を適量入れ、最後にさし水をし、塩梅を調整します。



だんだん煮えてきましたよ!  この待ち時間が本当に長く感じますね!



さ~て!いただきましょう!♪
牛肉を豪快にかぶりつくと、ソフトな舌触りと共にバランスの取れた旨味が口中に迸り、一言「あ~生きてて良かった!」と思わず唸ってしまいました。    また大好きな麩も全ての旨味を吸収し、別に頼んだご飯(200円)にのせて掻き込むと、「これまたタマラン!」とハッピーな気分になることこの上なし!



1人前では物足りず、2皿目「肉お替・並 2,000円」を追加しましたよ(写真も2人前です)  こちらはロースより、ややあっさりした肉質です。



リッチな気分で高級店でいただくのも良いですが、こうした家庭的な雰囲気の方が、幼い頃の一家団欒で味わった記憶が鮮明に蘇り、懐かしさと共に一味も二味も美味しさが増し、心と身体がホッと和むのを覚えます。   戻れるならもう一度あの頃に戻りたいなぁ、、、

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