経済観察ブログ

経済観察プログへようこそ!!経済学にも経済にも素人の僕が、市場を通して経済を観察しようというブログです。

僕の相場観察日記 令和7年3月20日

2025-03-20 22:46:42 | 日記

総合商社の一角を占める伊藤忠商事(8001)について観察した。2025年新春号の四季報によると当社は昭和24年12月に設立されたそうで、4年後には設立100周年を迎える老舗(?)でもある。僕は同社について何となく「繊維商社」という印象を持っていたが、それは誤解だったようで資料によると同社は8つのセグメントを持っている。なお以下で特に断りのない限り「資料」とは「第100期有価証券報告書」を指す。

 資料5ページには繊維セグメントには「主要な関係会社」として「エドウィン」と「デサント」があげられている。巷間、両者ともに過去に経営問題があり伊藤忠商事が経営に参画するようになったと報じられているが、正直、株式投資に関心を持つ以前の僕にとって両社と伊藤忠商事の間にあったことなど関心があるはずもなく、ただ、資料を見て「伊藤忠は手広く商売しているなぁー」と思っただけだ。ちなみに僕が中学校1年生の時に親にせがんで初めて買って貰ったジーンズがエドウィンの製品で、気に入って膝に穴があくまで穿いていたことを覚えている。その他では機械セグメントで「ジャムコ」があることが目に留まった。僕は素人のくせに機械をみるのが好きで、だから、「ジャムコ」と見て自動車部品メーカーでトロイダルCVTの研究開発に深くかかわった「ジャトコ」と勘違いしてしまった(笑)。この「ジャムコ」という会社は旅客機のギャレーなどの製造には大変な実績のある会社のようで、同社の業績はボーイングやエアバスの業績と連動するかもしれない。ほかにも食料セグメントで「プリマハム」があるのには一驚した(笑)。今までハムというと日本ハムという感じだったが、これからはプリマハムも買うようにしようと思う(笑)。資料8頁から始まる子会社には「ファミリーマート」、「ほけんの窓口グループ」、「ヤナセ」と言った耳なじみのある会社が掲載されている。総合商社だから当たり前なのだろうが、手広く商売しているなぁーと思う。ちなみに同社はトヨタ自動車と組んでモンゴルで自動車の卸売りもしているそうで、元気いっぱいのようだ。

 資料16頁によると当社の4,098人で平均年間給与は17,536,469円だ。この給与額が多いか少ないかは同業他社との比較もあるから何とも言えないが、総合商社の社員になることなど夢のまた夢だった僕としてはうらやましい限りだ。

   資料37頁によると同社はイタリアの高級バッグブランド「ゲラルディーニ」、同じくイタリアのこちらはスポーツ用品ブランド「FILA」の国内展開を進めているとのこと。また資料38頁によると子会社ヤナセで電気自動車、フェラーリ等の取扱商品を拡充、デンマークで水素生産の世界最大手であるeverfuelに大阪ガスと共同で出資かるなど正に世界展開の様相。資料20頁には同社の「経営方針」として「利は川下にあり」と謳われているが、個別の投資案件を見ると「川上」と言われる事業にもしっかりと目配りをしているようだ。「川上」案件は育成に時間がかかるということなのかしらんとも思う。

  資料2頁には「主要な経営指標等の推移」として令和元年から令和5年までの期間について連結経営指標等が掲載されている。この資料に掲載しされている数値をもとに計算すると同社は5会計期平均で毎年、約12兆3千億円の収益を上げている。ただよく見ると令和2年期の     約10兆3千円を底に回復基調にあり令和5年期は約14兆円の収益を上げている。令和2年期を100とすると令和5年期は約135になるわけで、V字とは行かないまでも右肩上がりにはなっているようだ。他方、当期純利益の5年間平均は7,151億円となる。「収益」を100として「純利益」を割ると令和2年の4.2%を底にして徐々に回復している。ただ、令和4年度、5年度の(「当期純利益/収益」)×100を見ると約6%で推移している。

同資料を読んで思ったのだが、同社は令和元年から5年までの間、「資産合計額」が一貫して増加している。つまり同社の財務体質は収益が低下しても強化されるという財務政策が選択されていることを意味するわけで、同社の投資先の魅力の原因の一つは手堅い財務政策にあるのかもしれない。 

 

 

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僕の相場観察日記 令和7年2月9日

2025-02-09 19:44:41 | 日記

 例えば手元に1,000万円の資金があったとして、銀行預金と株式投資のどちらが得か計算した。

 三大メガバンクの一角を占める三菱UFJ銀行の「自由金利型定期預金(大口定期)」で金利は年利0.4%つく。金融庁のホームページにある資産形成シミュレーターで計算したところ上の条件で10年預けたとすると元利合計で資産は約1,040万円となる。ところで、例えば2月7日の7451 三菱食品(東証スタンダード)の株価終値は4,835円だった。手元資金1,000万円で投資することを考えると購入可能株式数は2,000株。令和5年3月期の一株あたりの配当は160円だったから、2,000株×160円で32万円となる。一株あたりの配当が160円のままと仮定して10年間保有したとすると受け取る配当金は総額で320万円、元利合計で1,320万円となる。もっとも会社は一株あたりの配当は下がることを予想しているようだが。同じように考えると9509 北海道電力(東証プライム)の株価は748.9円で、令和5年3月期の一株あたりの配当が20円だった。手元資金を1,000万円とすると購入可能株式総数は約13,000株なので、受取配当額は20円×13,000円=260,000円となる。当然といえば当然だが、銀行預金は預金保険や政府の規制などで保護されているから安心度が高い。だが、10年預けたのに1千万円が1千40万円にしかならない今の金利もどうにかしてほしいところ。要は預金を主として投資はほどぼとということかしらん。

 

 

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僕の相場観察日記 令和7年2月2日

2025-02-02 22:05:12 | 金融 経済 株式相場

 日本の株式相場とは関係ないかもしれないが、日本国債10年物の金利が1.249%、同じく米国債10年物が4.53%で、この日米金利差が日本円米ドル為替相場に反映されているという解説を耳にする機会が多い。ところで、金利のチャートをみると日本国債の利率は緩やかに上昇傾向にあり、米国債は緩やかに低下する傾向にある。これは両国の金融政策を利率が反映しているのだと聞く。今、債券市場では金利の先高観が静かに台頭しているのだそうで、市場参加者の国債買い控えがみられて、これが国債のだぶつきを招いているという解説もある。日銀は今年中盤に利上げするともいわれており、年内前半は国債金利が小幅に上下しながら上昇するのだろうか。ちなみに日本の最新の実質金利(日銀の誘導目標金利ー消費者物価上昇率)は0.25ー3.6でマイナス3.35%だった。

 僕が観察している会社で、例えば9509北海道電力は配当利回り2.52%、9101日本郵船は5.32%、5020エネオス3.30%と発表されている。あまり考えたくはないが、国債の先高観が債券市場で急激に台頭して金利が上昇、資金が株式市場から金利を求めて債券市場に流れ込むというシナリオも考えておかなければならないかもしれない。もっとも、債券市場に資金が流入するということは債券価格の上昇ひいては債券利率の低下を意味するわけで、短期的にはともかくも中長期的には悪いことばかりではないのかもしれないが。

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僕の相場観察日記 令和7年1月19日

2025-01-19 21:40:20 | 日記

9509 北海道電力がさえない。昨年5月末ころにつけた1,750円を天井に一貫して下げ基調を続けている。テクニカル的にはRSIが38.4で、回帰トレンドも右肩下がり、そろそろ底を打ってもよさそうなのに、市場では同社に資金が集まる様子は見られない。会社予想では営業キャッシュフローが1,761億円で、設備投資が1,307億円とあるから、営業キャッシュフローだけでも十分に設備投資額を賄える財務内容の良い会社のはずなのだが、資金が集まらない。やはり泊原発の安全対策費と千歳市に進出するラピダスに関連した設備投資が同社にとって重荷とみられているのだろうか。

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僕の株式相場日記 令和6年9月30日

2024-09-30 21:50:49 | 金融 経済 株式相場

 平成の初め頃にNHKで放送された「電子立国 日本の自叙伝」という番組があった。生物学以外の科学技術一般に興味がある僕は題名に惹かれて視聴した。

 その番組の内容の大半は既に忘れてしまったが、コンピュータの誕生からの歴史が手際よくまとめられていて、素人の僕にも分かりやすく面白い番組だったことは憶えている。

 半導体にシリコンが使われていることぐらいは「自叙伝」を視聴する以前から知っていたが、ICとして製品化されるために要求されるシリコンの純度には驚いた。そのシリコンがノルウェーから輸入されていることも「自叙伝」で初めて知ったのだが、輸入直後の原石は、当然、大量の不純物を含んでいるわけで、その不純物を取り除いて純化する作業を行う日本企業の秘密保護の徹底ぶりにも一驚した。

うろ覚えなのだが、当時、「自叙伝」で取材に応じていたシリコン純化事業を手がけていた企業は昭和電工だったように思う。で、レゾナックホールディングズ(4004)(令和5年1月に持ち株会社移行に伴い商号を「昭和電工」から現在の商号に変更)を観察した。

 この会社は12月決算なので最新の決算も令和5年12月のそれになるが、それを見ると収益力が低下している。令和5年12月期の売り上げ高が約1兆3千億円程度あるにもかかわらず純利益が約345億円程度に止まっている。Ⅰ株あたり利益もマイナス104円70銭となっている。同社は同期に有利子負債を約1兆円抱えており、これに対して利益剰余金が約1千2百80億円となっている。有利子負債が企業経営にとって必ずしも悪影響があるとは言えないだろうが、財務体質の強化は求められるかも知れない。ちなみに同社の自己資本比率は29.3%となっている。

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