息子が大学を卒業した。父親が彼を連れて、酒を飲みに行った。社会勉強をさせようというのだ。 . . . 本文を読む
古代の著名な思想家孟子の母は孟子の学習環境をよいものにするため、かつて三度引っ越しをしたそうだ。
孟子が小さい時、家はとても貧しかった。
父が早くこの世を去ったが、母は決して孟子の教育を放棄しなかった。
二人が最初に住んでいた家の近くでいつも葬式があったので、孟子はいつも葬儀の真似事をしていた。
孟子の母は孟子の勉強に悪い影響を与えることを心配して、街中に引っ越した。隣の家は屠畜業の家だっ . . . 本文を読む
助長 春秋時代、宋の国にせっかちな農夫がいた。彼は田植えが終わってから、毎日、田んぼへやってきて、苗の生長を見守った。何日間か見守り続けたが、稲はなかなか生長しなかったので、彼はひどく心配した。そうして、ある日、彼は、ふと一つのアイデアを思い付いた。
彼はすぐ田んぼまで走って行って、稲を一本一本土地から少し高く引っ張り出してみた。それから、田んぼの端の方へ歩いていって、振り返って見ると、苗は思 . . . 本文を読む
昔、ある山の洞穴に一匹の虎が住んでいた。
ある日、虎はお腹が空いたので、食べ物を探しに出かけた。途中、一匹の狐を見つけ、飛びかかると、いとも簡単に捕まえてしまった。
虎が大きな口を開けて、まさに食べようとした時、狡猾な狐が急に話し始めた。
「待ってください!」
「何か言うことがあるのか?」
「私は天帝から命令されました。天帝は私に百獣を管理するように言ったのです。ですから、私 . . . 本文を読む
原文:花辺姐姐(苗族民話)
昔、苗族に一つの村があり、そこに一人のきれいな娘さんがいました。彼女は、レースを織るのが、村でいちばん上手でした。他の娘たちもレースが編めましたが、一人として彼女のように上手に織れる者はいませんでした。彼女がレースにに編み上げた花や草、それに鳥や獣は、本物のようで、本当に生きているようでした。そこで、 みんな彼女を花辺姐姐と呼んでいました。
花辺姐姐が織り出すレ . . . 本文を読む
昔、伯楽(はくらく)といわれる馬の鑑定(かんてい)が上手な人がいた。よい馬と悪い馬を一目で見分けることができた。彼は年を取ってから、自分が身に付けた馬の鑑定法を『相馬経(そうまきょう)』という本にまとめた。
伯楽の息子は父の鑑定術を引き継ぎたいと思って、朝から晩まで、『相馬経』を何度も読み、数日後には、要領(ようりょう)を会得(えとく)したと思い込んだ。
そこで、『相馬経』を手に、駿馬( . . . 本文を読む
漢の時代、千乗という町に董永という人がいた。
董永は小さい時に、母を亡くし、父といっしょに生活をしていた。彼はせっせと田を耕し、小さな車を 引いて道具を運び、全力で父を養っていた。その後、父が亡くなったが、埋葬するお金がなかったので、奴隷として身売りをし、その売ったお金で葬式を行った。
董永を奴隷として買った主人は、彼が好青年であることを知り、彼に一万のお金を授け、家に戻って喪に服するよ . . . 本文を読む
昔、清明節の日に西湖の湖底から、花にも似た玉のような二人の娘がひそかに浮き上がってきた。彼女たちは、元来、蛇の精であったが、人間界の華やかな様子に憧れて、修練を積んで人間の姿になったのだった。二人は、白素貞と小青と名乗り、西湖のほとりに遊びに来た。
二人は、あちこちと遊覧している間に、許仙という名の、上品で、優雅な青年と知り合った。それ以後、彼ら三人はしばしば会うようになり、特に、白素貞と許 . . . 本文を読む
この一、二年、仕事を評価するのに、「賞状」とか、「資格証書」などの類が学歴や素質・能力をはるかに超えて威力を発揮している。そこで、能力やさまざまな職業において、ひとしきり、グランプリ大会が争って行われるということがあった。一時期行われた、各種グランプリ大会の名目は繁多で、例えば、ライオンカップ、パンダカップ、金牛カップ、黒犬カップ、白兎カップ、金魚カップ、金鳥カップ等等、本当に様々なスタイルのも . . . 本文を読む
昔、科挙の試験を受けるために都へ行く書生が、道中、邯鄲にある宿に泊まった時のことだ。書生はそこで、ひとりの年老いた道士と出会った。書生はその道士に自分の貧しくつらい身の上を悲しげに訴えた。道士は書生の話を聞いて、ひどく同情し、袋から枕をひとつ取り出して、彼にあげた。
道士は、「この枕をして寝ると、もう貧しくなくなる。」このとき、宿の主人はちょうど黄金色の粟飯を料理していた。書生はその枕を使 . . . 本文を読む
春秋時代、越の国に西施(せいし)という名の女性がいた。彼女はとても美しくて、どこへ行っても、周りの人の視線を集めた。西施にはみぞおちが痛くなる病気をあり、発作を起こすと、痛くて耐え切れないほどだった。
ある日、西施は、街中で、発作を起こした。あまりの痛さに、手でみぞおちを押さえ、眉を顰(ひそ)めたのだ。だが、通行人たちは、ただ見ているだけで、彼女のその様子が、美貌に加えてさらに美しく魅力的だ . . . 本文を読む
子供のカタツムリがお母さんに聞きました。
「どうして僕たちは固くて重い殻を背負わなければならないの?」
お母さんは答えました。
「私たちの体には支えになる骨がないから、這うことしかできないし、這うのも遅いの。だから守ってくれる殻が要るのよ。」
「じゃあ、毛虫やミミズも骨がないし、早く這うこともできないのに、どうして彼らはこんな殻を背負わなくてもいいの?」
「毛虫は蝶々になれる . . . 本文を読む
伯楽という人は、昔、馬の鑑定が最も上手な人で、よい馬と悪い馬を一目で見分けることができた。年を取ってから、彼は馬を見分けてきた人生をまとめて、「相馬経」という本にしました。
伯楽の子供は父の鑑定術を引き継ぎたいと思って、朝から晩まで、その「相馬経」を何度も朗読し、数日が経過して、彼は父の「相馬」の本領をすでに学び終えたと思いこんだ。
さっそく、「相馬経」を手に持って、千里の馬を探しに出か . . . 本文を読む
「おじさん、ぼく、ここに座ってもいい?」
恥ずかしそうな声が私に尋ねて来た。なんと、ベンチの傍らに、まん丸で、小さな頭が突然現れたのだ。何と愛嬌があって、可愛いことか!わたしはこんなに行儀の良い子を見たことがなかった。特に男の子では。
「これは公園の椅子だよ。私の家の椅子じゃないんだから、誰でも座っていいんだ。君が座れないわけがないじゃないか」私は頭を子供の方に傾けて、親しげな笑顔を浮 . . . 本文を読む