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顰に倣う(ひそみにならう)

2013-11-14 | 中国の物語

 春秋時代、越の国に西施(せいし)という名の女性がいた。彼女はとても美しくて、どこへ行っても、周りの人の視線を集めた。西施にはみぞおちが痛くなる病気をあり、発作を起こすと、痛くて耐え切れないほどだった。

 ある日、西施は、街中で、発作を起こした。あまりの痛さに、手でみぞおちを押さえ、眉を顰(ひそ)めたのだ。だが、通行人たちは、ただ見ているだけで、彼女のその様子が、美貌に加えてさらに美しく魅力的だと思われ、いっそう心を魅かれたのだった。

 ところで、隣の村にとても醜い女性がいて、名を東施と言った。東施は容貌が醜いばかりでなく、振る舞いもひどく下品だった。しかし、彼女はいつも美人になりたいと夢見ていた。毎日、おしろいを塗りたくり、入念に化粧をするが、どんなにおしゃれをしても、誰一人彼女を美しいとは言わなかった。西施が発作を起こして手でみぞおちの辺りを押さえ、眉をひそめた時、東施も、その様子を目にしていた。彼女は心に思った。「道理でみんなが彼女を美しいと言うはずだ。なるほど、こんなふうにするんだ。もし私が彼女を真似たら、みんなも私を美しいとほめるに違いない。」

 そこで、東施も西施を真似して、手でみぞおちの辺りを押さえ、眉を顰めて、村の中を行ったり来たりした。すると、もともと比べものにならないほど醜かったのが、ますます醜くなった。町の人々は、東施を見て、みな逃げたり隠れたりした。ある者は家に鍵をしっかりかけ、ある者は妻子を引き連れて、別の村に逃げ出したそうだ。


〔原文〕东施效颦

  春秋时代,越国一位女子名叫西施。西施长得漂亮极了,不论她走到哪里,周围的人们都会把眼光集中到她的身上。西施有心口疼得病。一犯起病来就疼得不得了。有一天,她的病又犯了,只见她用手捂着胸口,双眉紧皱,却显得更加娇媚可爱,楚楚动人。邻村有一个长得很丑的女子,名叫东施。东施不但相貌丑陋,而且举止粗俗,可她却一天到晚梦想当美女。东施每天涂脂抹粉,精心打扮,可是,不论她怎么打扮,也没有一个人说她漂亮。这一天,她看到西施捂着胸口,皱着双眉,显得非常美丽。东施心想:“怪不得人们说她漂亮,原来是要作出这种样子啊!如果我也学她这个样子,大家肯定也会夸我漂亮的。”于是,东施也学者西施的样子,手捂胸口,紧皱眉头,在村里走来走去。这样一来,本来就奇丑无比的东施,显得越发难看了。街上的行人看见了东施的这个样子,都吓得东躲西藏。有的把家门紧紧关上,有的甚至拉着妻子儿女逃走了别的村子去了。



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