ある愚かな人が町へ買い物に行くことになった。心配した友人が彼に忠告した。
「町の人は物を売る時、何でも高く言うからね。何と言われても、半分ならもらうって言うんだぞ、いいかい、わかったかい?」
彼はその話をしっかりと覚えて町へ出かけ、ある呉服屋に立ち寄った。
店主が一匹の絹織物を出して、四両で売ると言った。すると、彼は友達に言われたとおりに答えて言った。
「だめだめ。二両ならもらうよ。」
店主が一匹、二両のものを出すと、
「だめだめ!一両ならもらうよ。」
「そんなに値切られたら、売りようがありませんね。わかりました。無料で二匹さしあげます。それでいいでしょう。」
呆れた店主がそう言うと、愚かな男はすぐに答えて言った。
「だめだめ、一匹ならもらうよ。」
《中国笑話50選》
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