みんなから「けちな奴」と影口されている男が、自分でもそれをよくないと思っていたので、一度客を招待して、ご馳走し、みんなの自分に対する見方を変えようと思った。
ある日、彼は、金も勢力もある客を5人招待し、肉饅頭をご馳走した。5人の客は主人が用意したフォークで食べ始めた。
けちな主人のことだから、準備した肉饅頭はさほど多くなかった。客が満腹にならないうちに、残り一つになった。主人が立ち上がり、一つ残った肉饅頭を指して言った。
「どうぞ遠慮せずお召し上がりください。」
しかし、みんな遠慮して食べようとしない。
その時、突然、灯りが消えた。主人は小僧に灯りを持って来るように言った。それから、主人の「ギャー!」っという叫び声が聞こえた。灯りで照らして見ると、主人の手が肉饅頭を覆い、その手に、5人のフォークが突き刺さっていたのだった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます