がんばってる街（村）のストーリー

今回は、「街（村）の名前の大切さ」をテーマにした漫画『地名の神様』のプロットのうち、白紙撤回などの理由により、「番外編」と銘打たれた作品を紹介します。（緑字は、私・ことねっち自身が通過および来訪した地域）

BONUS_STAGE♯１・村へのプライド【沖縄県豊見城の市昇格への疑問】 今まで豊見城【とみぐすく】が『村役所』を守り抜いたプライドを捨てる事に疑問を投げかける。老若男女が質問攻めの大パニック !? BONUS_STAGE♯２・可美ングアウト【静岡県可美村の編入問題】 昭和時代、高度経済成長に伴う大合併を強く非難した結果、市の中に残された唯一の村があった。それは浜松市に囲まれてしまった 可美【かみ】村である。村民は強く「浜松市民になりたくない !!」と主張していたが…。 BONUS_STAGE♯３・７years in 御厨町【栃木県の合併問題】 1955年、梁田郡久野村と筑波村は足尾の鉱毒を処理するために三栗谷用水の建設に追われていた。その２村が合併すると聞き、久野 村民の吉江秀萩【よしえ・ひではぎ】は大激怒 !! その７年後には、足利市へ編入するというが…。（作中の秀萩は、30代の男性） BONUS_STAGE♯４・鹿嶋市ムスメ【茨城県の合併問題】 1994年、鹿島町と大野町が合併して市を施行すると聞き、地元住民だけでなく佐賀県鹿島市民も大激怒 !! さらに、石川県鹿島町や 福島県鹿島町、鹿児島県鹿島町（甑【こしき】島列島）の住民も押しかけるが…。町独自の主役は未定…。（平成10年以前の話なので、 「平成の大合併」の対象外…）甑島の町村は、「薩摩川内市」施行で残念… BONUS_STAGE♯５・あとの矢祭【福島県で唯一の合併拒否？】 （ストーリー解説は、後述） BONUS_STAGE♯６・吾妻しい富田【栃木県の合併問題】 1959年、足利郡富田村が佐野市に編入するか、安蘇郡吾妻【あづま】村が足利市に編入するか戸惑う富田村民の関口富太郎【せき ぐち・とみたろう】。恋人の村上イネと村への愛を語り合うが…。 ▼以下の２話分は、私が知り合いに配布してる個人誌に漫画の完成原稿を掲載予定です。 BONUS_STAGE♯７・みどりの黒髪【群馬県の合併問題・外伝扱い？】 BONUS_STAGE♯８・2016年のみどり市【群馬県の合併問題・外伝扱い？】 （いずれも後述） BONUS_STAGE♯９・田舎町の大子味[だいごみ]？【茨城県唯一の合併の白紙？】 隣の福島県矢祭町の影響があってか、常陸太田市への編入を断った久慈【くじ】郡大子【だいご】町。「どんな困難があっても、久慈けず （挫【くじ】けず）、大子町を永遠に残そう !!」が口グセ？の大子町民の宮下大悟【みやした・だいご】は、釣り仲間で隣町の矢祭【やまつ り】町（名物は鮎とこんにゃくや柚子【ゆず】、胡桃【クルミ】）の住民・小宮山律【こみやま・りつ】との交友を通じ、感じたものとは？ （BONUS_STAGE♯７と８との共通点…水郡線の東北の駅百選に選ばれた矢祭山駅の赤と桜の淡いピンクのコントラストが美しい駅舎 が時々登場するとか…？）タイトルは、「醍醐味」とかけてます… BONUS_STAGE♯10・栄の逆夢[さかゆめ]【長野県の数少ない特殊ケース？】 秋山郷は隣の新潟県津南【つなん】町にまたがってるので、一時は少子高齢化の影響で、越県合併が懸念された？栄村。近年、村長が 「補助金に頼らず、心温まる秋山郷を残しましょう」と発言し、住民の心が変わり始める。（この話のみ、住民キャラの名前が思いつき ませんでした…）「逆夢」は「正夢【まさゆめ】」の対義語です。 BONUS_STAGE♯11・加茂くな市長様【新潟県の数少ない特殊ケース？】 （ストーリー解説は、後述） BONUS_STAGE♯12・一碧の読谷【沖縄県の数少ない特殊ケース？】 沖縄本島にある読谷村の村長が、福島県矢祭町の「市町村合併拒否」発言に影響され、「ウチの読谷もウチナータイムで続ければ、 なんくるないさぁ !!」と住民に訴えかけると、読谷村民の読谷碧海【よみたん・へきみ】は思わず感銘を受ける。 因みに、「ウチナー」は「沖縄県民」に相当する意味があり、「ウチナータイム」はさしずめ「沖縄県民らしい時間の過ごし方」だろうか？ 一時期、「ZONE♯220・ケンカ売る街の名【沖縄県の合併問題】」での『うるま市』施行の範囲かと疑ってたせいか、「合併しない宣言」 を北中城村と取り違えた事もあります…。 BONUS_STAGE♯13・星くず輝く町【岩手県の数少ない特殊ケース？】 昔から、蕎麦【そば】や牛乳の生産で有名で、自然豊かな町として知られる葛巻町。町長が「風力発電などにより地球に優しい町を 目指すぞ !!」と言うと、葛巻町民の程島葛巻【ほどしま・くずまき】は、突然「環境立国の先駆け・アイスランドを視察したい !!」と 思い立つが…。

今回は、「BONUS_STAGE♯５・あとの矢祭」と「BONUS_STAGE♯７・みどりの黒髪」や「BONUS_STAGE♯８・2016年のみどり市」、「BONUS_STAGE♯11・加茂くな市長様」のストーリーを詳しく紹介します。
（2009年５月時点、徳島県上勝【かみかつ】町を入れていない理由は、刺身のツマを使った地域ビジネスのサクセスストーリーが、うまくアレンジできなかったので…）

↓こちらは、私が考えた新潟県加茂市民キャラ・高瀬加茂【たかせ・かも】（左）と福島県矢祭町民キャラ・小宮山律【こみやま・りつ】（中央）です。

（画像左端の沖縄県北中城村民キャラ・中城滝三【なかぐすく・たきぞう】は、私の早とちりで描いたものです…）

『あとの矢祭』（福島県で唯一の合併拒否？）
当初は、「矢祭町民の小宮山律が『合併して欲しくない街（村？）同盟』を発足し、足利市民キャラの吉江新萩【よしえ・あらはぎ】に加入を求める」というストーリーにするつもりでした。
2006年１月13日にTVのニュース番組で、矢祭町で行われた「（当時の）合併していない街＆村を励ます集会」が紹介されたり、2008年３月末にウィキペディアの記事を読んで、矢祭町以外に新潟県加茂市と沖縄県読谷村も合併しない方針を打ち出したと知って、話の方向性が変わりつつあります。
←この絵にリストアップした市町村名は、いくつ消えてしまうのか…
2009年４月から、新萩が矢祭町に向かい、その町にある出版社で「合併してない町の○○ガイド」という雑誌の市町村合併を説明するイラストマップを描く仕事をもらったり矢祭町の応援ソングを作ったりする…というストーリーになりそうです。
あとは、地球サミットならぬ「地名サミット」という残すべき市町村名などの議題を話し合う会合を設立するとか？

（小宮山君を議長、となわ[本名・峠福野介【とうげ・ふくのすけ】]を副議長、新萩を書記にすると、どうだか…）

作中では、１番しか紹介されませんが、矢祭町の応援ソングとは…

『がんばれ矢祭』

やってきました 合併の嵐　それに反旗をひるがえす 素晴らしい町がある 福島の南端の 矢祭町さ 春になれば 矢祭山で　桜とつつじが咲き誇る がんばれ矢祭 がんばれ矢祭　さぁさみんなで応援だ

（間奏） まだも止まらぬ 合併の嵐　それにあえて立ち向かう 素晴らしい町がある 福島の南端の 矢祭町さ 夏になれば 新緑の中　久慈川で鮎釣り がんばれ矢祭 がんばれ矢祭　さぁさみんなで応援だ （間奏） 住民呆れる 合併の嵐　それに一喝大激怒 素晴らしい町がある 福島の南端の 矢祭町さ 秋になれば 矢祭山で　紅葉狩りに奇岩めぐり がんばれ矢祭 がんばれ矢祭　さぁさみんなで応援だ （間奏） 終止符打てよ 合併の嵐　それに沈黙守り抜く 素晴らしい町がある 福島の南端の 矢祭町さ 冬は久慈川に シガ（川の流氷？）が流れ　帰りは温泉寄ってくか がんばれ矢祭 がんばれ矢祭　さぁさみんなで応援だ

この曲のフルコーラスを私が歌うボール入りのアニメにする予定なので、機会があればアニメの絵コンテを発表予定です。

『みどりの黒髪』（「卒業生作品展[2008年度]」にて紹介した漫画『大間々はみどり』のスピンオフ作品）
05年９月中旬に完成した漫画『大間々はみどり』で、群馬県板倉町民の岩田みどりと大間々町民の大須賀間々子【おおすが・ままこ】が町長の自宅に押しかけて緑系ディナーを作ってしまうが、のちにみどり市長となる大間々町長には「儘田大馬【ままだ・おおま】」という本名があります。

もし、その町長（市長）に「みどりちゃん」という娘がいたら？…という事で思いついたのが、娘の儘田碧【みどり】と弟の翠【あきら】というキャラクターです。

その作品のストーリーは、合併後の新市名に呆れた大間々町長の娘・碧が合併に頼りたくない町・福島県矢祭町へ旅立ち、勤め先の出版社で出会った編集長の小宮山律に恋心を抱く…という感じです。
矢祭町民の小宮山君とのデートという形で町内の名所＆名物を紹介し、日常生活のシーンで町役場での取り組みを説明する話になりそうです。
問題は、小宮山君がどんなセリフで碧にプロポーズすれば、笑える上に感動できるんだろう？
2007年で宝坂茗荷【ほうさか・みょうが】町長が辞任し、新たに小宮山法男【こみやま・のりお】（律の父親）が町長に就任し、長女である茉莉花【まりか】が成長する…という流れで、話にひと区切りします。

一応、その作品のシナリオを書き始めましたが、電車とバスの乗り継ぎで矢祭町へ向かうシーンで立ち止まってます…。

『2016年のみどり市』（前述作品の続編）
前述の『みどりの黒髪』と同じく主人公は大間々生まれの小宮山碧（旧姓・儘田）ですが、前作では１歳で幼かった娘の茉莉花が９歳に成長し、いつの間にか４人兄弟になっています。

作中の半ばで「みどり市」施行を憎んでいた大間々へ引っ越すのですが、チョイ役として青森県大間【おおま】町民の七戸大真【しちのへ・おおま】が登場するとか？

時代設定としては、長女の茉莉花が中学校へ進学するまででしょうか。
2016年の東京オリンピック招致に対し、反対運動が活発なので、その影響で序盤の描写が変わってたりして…。

『加茂くな市長様』（新潟県の数少ない特殊ケース？）
この話は、もともと新潟県加茂市のダジャレに富んだ日常生活をテーマに描くつもりでしたが、常に寡黙な市長の前で応援ソングを披露するストーリーになりそうです。
主人公が、「鴨南蛮や鴨鍋が大好きで、自宅にはカモミールの花畑があり、新撰組の芹沢鴨の大ファンで、カモシカのような足がチャームポイントだが、たまに物議を醸すひと言を言うのが玉に瑕【きず】」というダジャレ満載なキャラ設定の高瀬加茂という訳だし…。
「合併に頼りたくない街…」の記事をアップしてみて、「加茂に住んでました !!」と驚いてくれたREIKOさんが、「加茂市の応援ソングは楽しみです」と言ってくれたので、始めの方の歌詞だけ作ってみました。

『加茂にカモ～ン』

加茂 かも カモ Come on（カモ～ン）　加茂 かも カモ Come on 新潟県は合併の嵐で　新たなガタが来まくり県 そこで加茂市が 合併しない方針　とても素晴らしい…かも !! 加茂は桐タンスのシェアが　全国の70パーセント ユキツバキが咲く小京都で　梨の産地って意外…かも !! 加茂 かも カモ Come on　加茂 かも カモ Come on （間奏） 新撰組の芹沢鴨は　須賀川（市）の芹沢温泉と似てるよね 彼の故郷の玉造町は　「行方市」施行で「ゆくえ市」と名誤答…かも !! 東京都品川区に五反田がある　加茂にも五反田があり驚いた 江東区に青海【あおみ】があれば　加茂に青海町があってとても驚く…かも !! 加茂 かも カモ Come on　加茂 かも カモ Come on

前述の『あとの矢祭』で紹介した「がんばれ矢祭」と同じく、私が歌って録音するボーカル部分に合うようにMIDIシーケンサでメロディ打ちをするって難しい…。
近日、岡山県に４ヶ所ある点が厄介な「かも」つながりの地名を突っ込む予定です。

2010年３月20日追記）09年７月になって、長野県下條村や島根県海士【あま】町（隠岐諸島・中ノ島）が独立の道を選択したと知りました。
海士町を舞台にした作品は住民キャラを既に作ってあるので何とかなりそうですが、下條村を舞台にした作品はまだ住民キャラを作っていないので、苦戦を強いられそうです。

2011年５月４日追記）青森県と群馬県の地図画像を差し替えました。
近いうち、「大間つながりの地名」に触れるブログ記事をアップしたいのだが…。

「クラシック音楽つながりの地名…４月編」のコメントにて、REIKOさんより「ヘンデルのオラトリオ『サウル』に登場する『ヨナタン』って、沖縄県読谷村にかぶってませんかね？」と指摘があったので、おまけ。
それにしても、読谷村の応援ソングって一番難しい…

タイトル役の「サウル」とそっくりな地名は、ちゃんとありました…それもラトビアのサウルクラスツイ !!

もうしばらくしたら、「クラシック音楽つながりの地名・５月版」をアップするので、お楽しみに…。