地名の品格

地方都市を舞台にした漫画作品を趣味で描いていることねっちのブログです。

卒業生作品展(2008年度)

2009年01月10日 16時42分15秒 | 自作漫画&イラスト
2005年から、一年おき?に私が描いた漫画を宇都宮アート&スポーツ専門学校の卒業生作品展に出してきたのですが…
ほとんどの作品が、のちに雑誌への掲載を視野に入れた『地名の神様』という一話完結・読みきり連載風?の漫画のプロットを16ページ前後に収まるように描き下ろした漫画です。

どのようなストーリー構成かというと…
〔起〕テレビやラジオのニュース、または架空のお笑い芸人「となわ」の『(市町村)合併のバカヤロー』を見聞きするなりして、「私が愛してやまない○○県▲▲市(町or村)が合併して『××市(町)』施行ってショック~」と、主人公が大激怒する。
無論、規模の大きい市や町が周辺市町村を編入するケースもあるのですが…
「となわ」とは、富山県の方言で「とうもろこし」を意味し、『地名の神様』の作中では、とうもろこし頭のメタボなギター(ウクレレ?)弾きの富山県生まれの男性キャラ・峠福野介【とうげ・ふくのすけ】の愛称です。
『合併のバカヤロー』の歌詞テンプレートは、後日詳しく説明しようと思います。


〔承〕「これは大変だ !!」と感じた郷土愛あふれる主人公は、何らかの作戦を思いつく。

主人公もしくは準主役が作戦を独断で決める時と、住民キャラの井戸端会議により決定する…のいずれかの流れとなります。
『地名の神様』の基礎となる投稿用の作品『残すべき街の名』(第2稿を知り合いに配布してる個人誌に掲載)は、前者ですが…。


〔転〕街や村を地図から消そうと企む市長(町長or村長)に対し、思いついた作戦で直談判 !!

この場面が、私の作品の勝負どころです。
市長(町長or村長)への直談判のシーンは、歌や音楽・劇や映画で訴えると消費ページが多くなり、絵画や料理・生け花(フラワーアレンジメント)で訴えると見開き2ページか枠線なしの1ページで短く済む傾向があると、気付きました…


〔結〕住民達の努力のかいあってか、街や村の合併(編入)が白紙になり、大喜び !!

つーか、運良く合併を免れた?足利に住む私でも、平成の大合併が白紙になったケースは、全国で10件も聞いてないんですけど… !!
自治体の広報誌や新聞紙が、作中のマストアイテムになってるはず…

以上を踏まえまして、2005年以降に制作した漫画の解説をします。
大間々はみどり』(2005年9月中旬に完成・05年度作品展に出品、全12ページ)

この作品の主人公は、群馬県大間々【おおまま】町民キャラの大須賀間々子【おおすが・ままこ】ですが、ほとんど邑楽【おうら】郡板倉町民キャラの岩田みどり(↑上画像・左下の女の子、大間々他の住民とは一切血縁関係がない…)の独壇場にされてます…
この作品を制作したきっかけは、2005年7月に訳あって群馬県前橋市の病院にいた時期、伊勢崎市から来た人の親戚から「大間々町他が『みどり市』になるってよ。」と言われたことです。
これって、「一期一会」の範疇に入ると思いますか?(私は中島みゆきの「一期一会」が好き♪)

参照 でじなみ(中島みゆきオフィシャルサイト) ウィキペディア・中島みゆき
初めての卒業生作品展とあり、急ピッチで仕上げたため、反省点がかなり目立ってしまいました。
作中に群馬県山田郡大間々町と黒保根村や東【あずま】村(以上は勢多【せた】郡)の地図を載せてなかったので、後日談の漫画『大まかなみどり』を描こうとした矢先……06年に母の車で前橋市へ向かう道中、群馬県伊勢崎市へ編入と聞いたはずの新田【にった】郡笠懸【かさがけ】町も「みどり市」にされてたと知りました…

今年、大間々と噂の福島県矢祭【やまつり】町を舞台にした漫画『みどりの黒髪』を完成させる…という抱負を掲げましたが、矢祭町へ取材できるかどうかで、出来映えが左右されそうです。…でも、先立つものが…。
岩田みどりが勝手に提案した「緑いっぱい大作戦」の犠牲者?となる、架空の大間々町長(黒髪が美しい中年男)が『みどりの黒髪』では、2006年冬以降「みどり市長」として登場するとか…
タイトルについては、専門学校の講師兼漫画家のつがる団平先生のお墨付きです。
(大間々町については、1月2日の記事も参照)


近所明和く?』(2006年11月下旬に完成・07年度作品展に出品、全16ページ)


この作品の主人公は、前作『大間々はみどり』で名脇役だった群馬県板倉町民キャラの岩田みどり(↑上画像・左下)で、『大間々は~』のラストシーンにて岩田が口走った「足利市緑町の友人」にあたる大橋緑も登場します。(同姓同名の方、いたらゴメンなさい…
私が2006年10月下旬まで、作品展に出す漫画の舞台を足利市にするか、群馬県館林【たてばやし】市と邑楽郡板倉町や明和【めいわ】町にするか迷って時間を無駄にしてしまったため、制作期間が大幅に遅れてしまいました。
06年11月14日に館林市と板倉町の取材へ行ったのですが、板倉から館林の茂林寺(分福茶釜伝説で有名)へ向かう途中、明和町に迷い込んでしまいました。
そのおかげで、明和町のマーク(「」とかけたで「」の象形文字?を囲っているダジャレな町章♪)と、ゴミのポイ捨て禁止条例の立て看板という興味深いものが見られました !!
なお、クライマックスでは扉絵がほのめかす通り、生け花(フラワーアレンジメント)で、架空の館林市長(淡い水色の髪のメタボなオジサン)に直談判します。

▼以下は、訳あって07年度の作品展に出品できなかった漫画です。
退屈し野木』(2007年6月上旬~09年冬に作画が終わるはず?、全16ページ)

この作品の主人公は、栃木県藤岡町民の女性キャラ・藤岡麻蛭【ふじおか・まひる】(↑上画像・左下のボーイッシュな女性?)ですが、全体的には1997年~2006年の間に作ったキャラが多く登場しています。
藤岡町(佐野市の隣町)と野木【のぎ】町が小山【おやま】市へ編入するらしいよ…と、私が恩師へかけた電話で聞き、思いついた話です。
つい最近まで、後述の『契りあう街』にあるように藤岡市に栃木消防署の分署の存在が気になったので、藤岡は栃木市へ編入を疑ってました。
旧下野【しもつけの】国・栃木県に伝わる郷土料理、「しもつかれ」で架空の小山市長(横巻きカールのオッサン)に抗議する…というスローフードの作戦を取り入れたため、作画ペースもスローに…
←この写真では伝わらないけど、香りがキョーレツです…
せっかく、07年6月末に太平【おおひら】山のアジサイの花見を兼ねた?取材へ行ったのに…
後日談漫画『理不尽なおっかぁ』の前編ネーム(下絵)を描くまで、愛知県藤岡町が豊田市へ編入した事に気付きませんでした…
なお、作中では近年施行した『下野市』についても少し触れています。


契りあう街』(2007年夏?~09年春に作画が終わるはず?、全16ページ)


この作品の主人公は、栃木県大平町民の男性キャラ・蔵井新【くらい・あらた】(↑上画像・右端の男性)ですが、同時期の作品『契りあう街』で主役を務めた藤岡麻蛭が名脇役として登場しています。
『退屈し野木』のプロット(あらすじ)に着手する以前から、この『契りあう街』のプロットが2005年秋頃から存在していました。
長い事、下都賀郡大平【おおひら】町と藤岡町や岩舟町が栃木市へ編入を疑っていましたが、原稿用紙に下描きを終えた矢先、地方紙の新聞に「佐野市、岩舟町を編入表明」という見出し記事を見つけ、収拾がつかなく…

(2006年1月に両毛線岩舟駅が、「すっごい和風ね♪」と思わず言いたくなる駅舎のリフォームを見て、編入の布石と感じた方もいたかも?)
07年6月末に太平山のアジサイの花見を兼ねた?取材へ行ったけど、トレースボックスの故障というアクシデントにより、背景の作画以降が不調に…(私は筆圧が強く、改善の余地がないので、原稿用紙へじかに背景パースを描かない派です…)
なお、クライマックスではタイトルがほのめかす通り、折り紙をちぎってのり付けした「ちぎり絵」で、架空の栃木市長(縦巻きロールのあんちゃん?)に直談判します。果たして、そのデザインとは?

▼以下は、09年度以降の作品展へ出品を見送る漫画です。
芳賀ゆい街』(2008年春?~09年秋に完成予定?、全24ページ)

この作品の主人公は、栃木県真岡市民の女性キャラ・長谷川真岡【はせがわ・もおか】(↑上画像・右端の女の子)ですが、登場するメインキャラ6人のうち、半数以上が1997年~2003年にかけて作ったキャラです。作品のプロット自体は、05年夏から存在しました。
当初、2008年いっぱいに取材するはずでしたが、資金調達の関係で今年へ見送る羽目になってしまいました。
取材旅行で真岡鐵道に乗車するつもりですが、始発の茨城県下館【しもだて】市他が合併して『筑西【ちくせい】市』施行なのが、メン筑西(面倒くさい)ですけど…
芳賀郡芳賀【はが】町と市貝【いちかい】町や二宮【にのみや】町・真岡市は、2008年5月のゴールデンウィークに芝桜の花見へ行った時に通過しました。
…という事は、真岡方面と別の日に宇都宮から芳賀方面のバスに乗って取材になるかも?
なお、クライマックスでは、2008年春にブームとなった塩スィーツで架空の真岡市長(四角フチ眼鏡と天然パーマ?のオジサン)に抗議します。
(「モウかって(儲かって)まっか?」でも、真岡について少し触れています。)

以上が2005年以降に作品展のため制作した漫画ですが、08年度の作品展(09年冬に開催)に出すとしたら、トーン貼りとベタ塗り(黒インクや墨汁で輪郭や枠線内を塗ること)、イラストマップのペン入れを残して半ば放置した漫画『退屈し野木』しかありません…
さらに詳しい各作品の設定とか、後日談漫画の詳細とかは、日を改めて説明します。
『地名の神様』って何?…と思った方、もうしばらくお待ちください。



1月29日追記)なかなか先立つもの(画材費&切手代とか)が出ず迷いすぎた結果、締め切りの前日になる今日も出展するかの結論が出ませんでした。
2月2日までに何らかの臨時収入がなかった場合、そのまま吉江小利根【よしえ・ことね】名義での個人誌用の原稿としての制作作業に入りたいです。
去年夏にトレースボックスが壊れたのがネックだし、1作品も出さなかったのと引き換えに今年の3月・4月か9月~11月の間にいずれか一ヶ所の地域の街が合併&編入してたら、ホントに芳賀ゆい(歯がゆい)ってば… !!


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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
真岡市 (山野)
2009-01-31 22:28:38
昨日早速、真岡市の官報告示が出ました。
官報=総務省(国)の決定。
内容は、芳賀郡二宮町を廃し、その区域をもって真岡市に編入するという告示の事です。
(施行日:3月23日)
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独占欲を金次郎(禁じろ)… (ことねっち)
2009-01-31 22:55:57
現状では、今年春頃に真岡鉄道へ乗車する取材旅行を実行し、秋頃にならないと原稿完成が厳しいようです。
(2008年度作品展への『芳賀ゆい町』の提出は諦めました…)

二宮尊徳(金次郎)は、神奈川県小田原市(記念館もありますよ)生まれであって、栃木県二宮町はゆかりの地という位置づけです。
『芳賀ゆい町』作中で、きちんと二宮尊徳が「破綻寸前の農村を救う、いわば経営コンサルタント」と説明してあります。(証拠のネーム[=下絵]は、日を改めて公開予定)
あの町の前町長の収賄事件がなければ、「現代版・二宮尊徳」になれたのに…
(某町の大ファンのために、名前を伏せておきます)
市長さん、二宮町を消すなら、新潟県加茂市へ
カモ~ン!!(←これを市のホームページとかで話すと、物議を醸しますよ…)

作中では「落花生の名産地」としか触れていない神奈川県二宮町は、ルポ漫画できちんと説明しますよ。
(大磯町との合併で施行予定だった『湘南市』は、白紙撤回かも?)
参照 http://www.town.ninomiya.kanagawa.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%AE%AE%E7%94%BA_(%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C)
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調印式等 (山野)
2009-08-01 16:26:10
(合併協定調印式)
8/4、豊川市。
8/18、栃木市。
8/21、加須市。(議決は9月)

(合併の議決)
8/11~?、豊川市・小坂井町。
8/21、栃木市他4町。

(住民投票)
8/2、斐川町:町長選(合併の賛否を問う)
8/9、岩舟町:協議会を休止した町長のリコール。
那智勝浦町:新宮市との合併の賛否。
8/23:安土町による町長のリコール投票。(合併、告示済み)

(他)
8/30?:衆院選

何かと忙しいですよ、見所が多くて。
気温は冷夏でも選挙等は暑いですね。
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出雲市へ編入 (山野)
2009-08-04 09:47:48
一昨日の斐川町長選にて、一旦民意を問うとして辞職した前職候補が再選しました。
前職は合併推進派。落選した方は慎重派。
議会は慎重派多数。

しかし、時間が無いからと法定協設置を急ぐ方針。
…合併あり気なんですよね~、この町長。
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まだ開きがあるので (山野)
2010-05-20 19:33:09
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20100520/325132
本日、西方町が栃木市へ合併の申し入れを行いました。

「都道府県市区町村」というサイトにも
合併情報を載せていますので、ネタが尽きて困った。
「落書き帳」という所に書いているので、良かったら見てね。(HNは「山野」です。)
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消えるのは、確実ですか… (ことねっち)
2010-05-26 18:19:28
やはり、西片町の鹿沼市編入の可能性が一段と高くなりましたか…

私は、今月17日からちまたで噂の「twitter」を始めたんですが、時間が取れたらそちらで「市町村合併に対するグチ」をつぶやくかもしれません。
(福島県矢祭町などの「合併に頼りたくない街&村」出身のユーザーに出会えるかは、可能性が低いのですが…)
興味がなければ、アカウント取得しなくても構いませんが…
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編入先は「栃木」 (山野)
2010-05-26 19:05:13
>鹿沼市編入の可能性が一段と高くなりましたか…
鹿沼ではなく栃木市です。

鹿沼市との合併は住民投票で否決されました。
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思い違い… (ことねっち)
2010-06-03 19:18:08
あれ?結局は、西方町の編入先が元に戻されてますね…。
今まで、住民投票に使った税金がもったいないような…。
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泥仕合 (山野)
2010-06-03 21:04:53
紆余曲折の結果元の鞘に。
>住民投票に使った税金がもったいないような
その通りです。住民の方は当初から栃木派だったのに一部住民が引っ掻き回した結果でしょう。
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諸事情により、削除… (ことねっち)
2010-09-08 16:55:35
以前、「島根県斐川町は出雲市へ編入」と早とちりしましたが、一度離脱してもまた町議会の件でもめているとお聞きしたので、2009年8月5日のコメントは削除しました。

「恐れ多い、おとさ太郎(品川区大井と激似な地名)」の記事内でほのめかしていた「板橋区氷川町と激似な地名」で、斐川町の件を触れる…と言っていましたが、その第1弾に当たる地域の地図画像(東京都奥多摩町氷川などが掲載されてる例の画像です…)を8月7日時点の最新記事にアップしました。
東京都東久留米市他にある「氷川台」などは、今年10月以降に記事をアップする形になりそうです。

いつまでも「国の仕組みが変わっても、街の名前を変えてはならない」をマニフェストに掲げる政党が現れなければ、選挙を棄権する人が減りませんね…全く !!

先月下旬に鹿児島県のイラストマップが完成した(モノクロと着色済みの2つあるが…)ので、それのPDF版を姉妹サイトにアップしたら、そちらの日記帳かtwitterでお知らせします。
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