毎年この時期になると
自宅に北海道から蟹の営業の電話がかかってくる。
父が電話に応対してる時、買いそうな雰囲気だったので
あ~あ・・・なんで電話の営業でものを買うかね。
こうやってオレオレ詐欺に引っかかるんやろうなぁと
思いながら横やりを入れた。
「そうやって騙されるんやて。はっきりと断らないかん。
売れんで電話がかかってくるんやて。
本当に美味しいところは電話なんてかけてこんてー。」
と割と大きめの声で応対中の父に言った。
後から聞くと、営業電話の4、5回に1回は買ってたらしい。
過去に食卓に出てきた蟹もここから買ったものかもしれない。
(その時は美味しい美味しいって言いながら食べてる。)
いいお客さんになってまったもんやなー、
リスト化されてて順番に電話かけて当たればもうけもんみたいな商売なんやろなー、と斜め目線ながら、まぁ父が買ってくれるものだから私には何を言う筋合いもない。
ラッキー、ありがたくいただいたろうと思った。(完全上から目線)
そして蟹が届いた。
自然解凍し、いよいよ食べる日が来た。(なんだかんだすごく楽しみ)
私の目線は食卓に出てきた毛蟹に定まる。
はさみを入れた足を割ると、身がこぼれる。
ひとくちかぶりつく。
うまーーーーーー!!!
毛蟹最高、北海道最高。
美味しい毛蟹を届けてくれてありがとう。
父よ、よくぞ買ってくれた。
自分がいかに疑いの心を持ってものを見ていたか、恥じた出来事であった。
でもオレオレ詐欺等には気をつけよう。