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登山と車旅

鹿児島の山 2023.02.04 磯間嶽

2023年2月4日、土曜日、晴。冬の時期にキャンカーで登山口まで行けるとなると限られる。その中で磯間嶽は心を惹かれる山だ。岩稜の歩きは怖いのだがやはり歩きたい。南さつま市の道の駅から磯間嶽まで30分ほどだ。道の駅から木花咲耶姫像横に金峰山、西に野間岳が望める。

大浦の集落に入ると正面に磯間嶽(左)の山並みが見える。

登山口に通じる林道入口まで車まで入れるのだが、車の上背の高さと駐車スペースを考え、駐車スペースのある車道に車を停めて歩くことにする。8時32分出発。

駐車した道路から岩稜尾根が見え、大坊主岩と小坊主岩がこれ見よがしに目立つ。

駐車場所から300mほど歩くと、磯間嶽道標を見て左折。
5分ほど歩いて林道入口に「岩稜コース」の道標を見る。同じく岩稜コースを登る数人組の登山者と挨拶をして、お先に林道を進む。

8時55分林道右側に岩稜コースの道標を見る。ここが登山口だ。
登り始めは岩稜でなく、林の中の道だ。
歩き始めて2分ほどで岩の前に出て右を巻くように登る。
登り上がって岩の上に立つと、わずか登っただけだが高度感を感じる。車道に車を確認できる。
直ぐに次の岩が現れた。これは急な岩場でないから簡単に登れた。
登り上がるとまた岩だ。当然でしょうよ岩稜の尾根なのだから。何処を登るかはピンクリボンが有るから迷うことは無い。ここを登り上がると、
いきなり現れました大坊主岩、9時6分。高さ4,5mかな。
右側を回り込むと、ロープがたれる垂直な壁。2,3歩登ってみたが後ろに仰け反る。吾輩の技量と腕力では無理だな。右の巻道を行こう。


巻いて登り上がると、続くは痩せ尾根。急で高さもあるな。
これを乗り越えると、小坊主岩、9時13分。この横抜けるのはちょっときついな。近づいて足場を確認すれば、巻道を取らなくても横を抜けられそうだ。慎重に慎重に!
抜けると痩せ尾根だが余裕で歩ける。
でも横を見下ろすと、緊張するねー。
次は岩登りか。この岩稜小出しに出てくるから、気が休まらない。
一息ついて、上から見れば凹凸が分からないけど、色々あったな。

登ってる途中、右手に見えているのが磯間嶽だ。岩の塊だ。
次の岩は高さは無いのだが、下もあるのだ。吾輩の技量では無理と諦めて右を巻く。
巻道も岩を巻きながら登って行く。
岩の上に出て下を見れば登ってくる人が見えます。林道入口でお会いした人達かな?早いペースですね。
9時22分岩稜尾根の岩稜部を抜けて安全地帯に入ったようだ。
少し下って急坂を登り返す。
9時31分露岩部に出るとP325が見えるようになる。まだまだあるね。
駐車場所から眺めてピークと思っていたのは岩稜部のピークでP325は右奥のようだ。
なだらかな登りと思っていると、かなりの急坂が現れた。
長くは続かずに、9時42分P325に着く。樹木に覆われ展望なし。

ここから南に向かって登っていた方向を東の中岳へと変えて進む。ピンクリボンが有るからこれに従う。

林に囲まれた稜線の道は、これと云った特徴は無いが、あえて挙げれば地面は土に覆われているように思えが岩稜のようだ。
P325から10分ほど歩いた9時54分、登山道と交差する道跡を見る。道を外さぬように「登山道」の道標が有る。
ここから数分の間は、枝道らしいのが現れるので、道標とピンクリボンをよく確かめて歩こう。
一見普通の山道の様に思えるのだが、
岩の上を歩いて来て、振返れば片側が切れ落た上を歩いている時もある。
10時11分、中岳に向かう稜線歩きで最初の岩場だ。右に巻道もあるが登れそうだ。

登り上がると岩峰(岩峰1)のようだが、登る側からの高さは無いので恐怖感は無い。目の前に磯間嶽だ。
見下ろす側は高度感があり、北西にP325と野間岳それに眼下に大浦集落だ。

岩場を下りた所にこんな岩が。

続いて岩峰の左を巻くかと思いきや、

直ぐに岩の間の登だ。真ん中の木で見えなかったが、
頭上には何時落ちるか分からぬ大きな岩が。これヤバイよね。

ここを登り上がったところが平らな岩の上(岩峰2)、10時21分。左手は切れ落ちているようだ。正面のピークが中岳(右)だろうか。
眺めは目の前に磯間嶽。左の山は構造物などが確認できるから長屋山だろう。磯間嶽に重なるように見えるのは金峰山か。
振返ると先ほどの岩峰1はこんな絶壁を持った岩峰だったのだ。
この辺りは、歩いている所は林のようだが切落ちた岩稜の上だ。どちらかに逃げ場は有るので恐怖感は全く湧かない。
緩やかに林の中を登ると、
P325同様、樹木に囲まれて展望のない中岳に10時34分着く。岩稜コースの最高地点だ。
山頂から間もなくロープで下り、

山頂から数分歩いた10時41分、奇岩が並ぶ岩稜に出た。
ここを登り上がり、振り返ると中岳(左)から今まで歩いて来た稜線が望める。
一際目を引くのが岩峰1、2だ。
少し先に行くと視界が開け、磯間嶽への稜線方向が望める。稜線の核心部がこれから始まるようだ。
ここからロープの張られた坂を急降下だ。
下り終わったところが岩場の巻道だ、11時。岩場を登った先は10mの垂直の壁のロープ下降だとある。
前回はここを巻いたので今回は登ってみよう。登りは足場もしっかりしていて急でもないから楽々登りきれた。


11時3分岩場の上に出ると、磯間嶽の絶景ポイントだ。登って良かった。足元には下りのロープが。
下を覗くと本当に垂直だ。足場を探しながらロープを頼りに下ると、途中で垂直壁になり体が仰けぞる。こうなるとロープを放せば滑落だ。何とか持ちこたえ着地。
吾輩の技量でここをロープを頼りに素手で登るのは不可能だろう。
岩の右を行けば何ともないが、稜線はスリル満点の岩稜だ。恐怖心より、好奇心が勝り、ドキドキしながら先へと進む。
登り上がると磯間嶽は指呼の間。山頂に人が見える。

急傾斜をロープで下り次の岩稜へ。

この先どうなっているのだろう?
後方で声がするから振り返れば、後続が迫ってきている。後方、右の岩に垂直ロープの上端が見える。
この先はどうなっているか?通過してから見ればこんなだ。寿命縮まりますよね。

先に進んで狭い岩の間を抜けると、
11時27分ベンチのある磯間嶽鎖場の下に着く。ここが大浦登山口と上津貫登山口を分ける分岐だ。磯間嶽が目的なら上津貫登山口から30分ほどで登れるようだ。
さて登ろうかと考えていると、健脚者が追いついてきたのでお先にどうぞ。いとも簡単にスイスイと登って行く。
では吾輩も慎重にヨチヨチ登って行くか。左の岩の下を横移動して、最後は中央の岩の左に登り上がると、
11時33分山頂部に飛び出る。飛び出すぎると先は絶壁なので要注意。
先もあるのだが、もう満腹でとてもとても無理だ。

山頂部は痩せ尾根で両側に切れ落ちている。恐怖感のない人には広いと思えるがとても吾輩にはそうは思えない。動きもぎこちなくなる。左の岩に鎖上端が固定されている。

高度感いっぱいの眺めは、歩いて来た稜線。
磯間嶽から大浦集落。
南側は風車が山腹に並ぶ。
山頂は立っているのも怖いから早々に基部に下りて昼食。丁度その時、登山口駐車場でお会いした方々に再会し談笑。親切にいろいろ情報やお菓子やら頂きありがとうございました。一人旅では地元の方とのお話は楽しい。 

人形岩も興味が湧くので、上津貫登山口側へ急坂を2,3分も下るとありました。岩の上にも周りにも木が茂りとても人形には見えない。

分岐に戻り12時24分大浦登山口への下りに就く。今までと比べると楽な下りだ。こちらもピンクテープがガイドしてくれる。

12時36分林道に出て、これを下り、

12時48分大浦登山口で車道に出る。
車道を歩いて朝の林道入口へ13時戻る。林道入口に2台分の御駐車スペースがある。満車でも道は広いので路肩に停められるだろう。

吾輩はもっと手前に停めて来たから10分ほどさらに歩いて13時10分車に戻る。低山なれど次から次へと現れる岩稜に好奇心が勝り、恐怖心に耐えて登り続けた。無事下山すれば楽しいばかりだ。


今日の行程、
8:32駐車場所-8:42林道入口-8:55岩稜コース登山口-9:06大坊主岩-9:13小坊主岩-9:42 P325-10:34中岳-11:27磯間嶽鎖下-11:33磯間嶽11:40-11:42基部(昼食、人形岩)12:24-12:48大浦登山口(車道)-13:00林道入口-13:00駐車場所


下山後、明日は開聞岳なので車中泊地に移動。大浦集落を枕崎へ向かう道から眺めた磯間嶽山並み。

実は磯間嶽で地元の方と談笑時、明日は開聞岳に登ると云ったら番所鼻公園から眺める開聞岳が最高と教えてくれたが、その時は土地勘が無いので山川港の道の駅に行くからと云ってしまった。下山してナビで調べたらなんと通り道なのだ。そこで寄ってみたら一発でお気に入り。chiitaさんありがとうございました。お風呂も番所鼻公園の手前(指宿方向へ向かって)の国道ACOOPの裏にあり立地も良い。

お薦め通り絶景だ。


 2月6日午後雨が降ってきました。
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