5月15日鹿児島の山16日目。今日は御岳と刀剣山に登る。
大隅の山は今日で終わりだ。
7時50分駅発。降灰が埃のように舞い上がる。
高隅山系における御岳と刀剣山の位置を地図で見よう。(右下)
鹿屋市に入り高隅山への案内を見て左折して、案内にしたがい走る。
鳴之尾(めいのお)牧場への道を左に見送る。
高度を上げていくと、展望台から牧場が一望だ。後方横岳・平岳。
テレビ塔下登山口入口に9時10分着く。数台分の駐車スペースがある。
ここまで道路は舗装されている。
9時20分スタート。
駐車場所は大きく右にカーブしていて、道路は300mほど先で行き止まる。
ここが登山口だ。階段を上り登山道に入る。
所々で視界が開けるので展望は良い。
9時45分テレビ塔施設に着く。御岳への尾根が見通せる。
一旦樹林の中を下り、鎖場などを登り返し高度を上げる。
樹木は低くなり、登山道は明るくなる。
10時10分水場のある8合目に着く。
10分ほどで上祓川への旧分岐がある平坦な9合目に着く。
さらに10分ほど歩くと、遮るものが何もない御岳山頂に10時30分着く。
後に見えるのは大箆柄岳だ。
高隅山系の山々が一望だ。左から平岳、二子岳、妻岳、大箆柄岳。
横岳は平岳に隠れる。
大箆柄岳には標高は及ばないが、御岳が高隅山系の盟主のように思える。
登ってきた尾根の中腹にテレビ塔施設も見える。
展望を満喫したので往路を戻る。
テレビ塔施設まで下ると、妻岳下の山腹に白いものが見える。
往路では気づかなかったが白滝だ。後方は左から横岳、平岳。
11時30分駐車場に下山。
帰路、鳴之尾牧場分岐から御岳を望む。
次の刀剣山(とうけんざん)は高隅山の中では標高は低いが、岩峰の山で興味がわく。4時間30分の行程なので、登山口に遅くとも13時30分までに着けば、明るいうちに下りてこられるだろう。
一旦国道まで出て、猿が城渓谷の駐車場を目指す。
駐車場手前の車道から岩峰を望む。
広い駐車場に12時50分に着く。
13時登山開始。駐車場入り口に「刀剣山登山口 山頂まで150分 上流500m先渡渉地点あり」の道標を見て沢沿いにすすむ。
渡渉地点に着くも、増水しており沢の中ほどまで行けるがその先が怪しい。
ここには丸太橋があったはずだ。増水で流されたのだろう。
上流に渡れる地点はないかと遡るが見当たらず、やむなく元の地点に戻り、靴を脱いで左岸に渡ることにする。流れは早い。無事渡渉。30分ほどロス。
よく足元が整備された急坂を、朽ちかけた休憩ベンチを次々に見て、
やっこ草発生地に13時55分着く。
14時10分巨岩の丘への分岐に着く。
しばらくすると、左岸が切立った岩肌むき出しの沢に出る。
わずかな距離だが沢の中を遡上する。
水は少ないが、滑らぬように注意してすすむ。
左岸にわたり、14時25分クサリ場の下に出た。
ここは10mの梯子が掛かっていたが、岩肌の草木が上部からそっくり剥がれ落ちた時流された由。
クサリは今日ロープから架け替えたので、私が伝い初めだそうだ。
クサリを伝う様子を写真に撮らせてくれと言われ、即OK。
安全な登山ができるのも皆さんのおかげですと感謝を言うと、
使用料一万円と言われたので、無事通過後、枝に結んでおきますと。
渡渉点のことを問うと「1ヶ所のみで自分たちも靴を脱いで渡った」との答え。
クサリ場を無事登り終えて、沢を右岸に渡る。
5mほどの垂直梯子を登り、樹林の急斜面を登り、14時50分1峰と3峰の分岐に出た。
平坦な樹林をすすむと右への曲がり角の木に2峰の標識がある。
杉林を抜け岩場をロープや木の枝をたよりによじ登って、
15時10分岩峰の1峰に着く。
ピークに立つも足がすくむ。
岩峰からは高隅山系の絶景だ。背景は小箆柄岳、妻岳、二子岳、平岳。
遠くには噴煙を上げる桜島がかすかに見える。
頂にはクサリの架け替えの同行者がいて、ここのロープの架け替えだそうだ。
4月にはアケボノツツジが咲いて見事だそうだ。
挨拶をして、往路を戻り、分岐を3峰にすすむことわずかで、
標識が木に巻いてあるのを見る。展望はない。
急坂を慎重に下り、回り道して16時15分巨岩の丘に出たものの、巨岩はどこやら?足の下?
16時40分渡渉点に着く。左岸から右岸に渡る。濡れた足に降灰がつく。
ここを「ますヶ渕」と言うのは渡渉点のすぐ上流のこの渕に由来か?
猿が城渓谷を眺めながら17時下山。
野焼の煙のように降灰が立ち込めていて息苦しささえ感じる。
今夜も道の駅「たるみず」にお世話になります。
18時20分駅に着き、温泉で汗と灰を流す。
明日の御在所岳で鹿児島の山も終わりだ。