2024年4月28日、日曜日、晴。前後雨なのにこの日だけ晴れ。27日大崩山荘に泊まって翌28日に登る計画だ。連休なので島原・熊本のフェリーが混雑するだろうと早朝出発。7時前に島原港に着いて一便早い7時に間にあった。幸先良い。天候が芳しくないからかフェリーは半分程度の混みようだ。船中でSさん手作りの稲荷ずし、タケノコの煮しめと味付け玉子を頂く、御馳走様。
下道を走って大崩登山口には13時30分に着く。雨で登山口に車の駐車無し。小屋が一杯だったらとテントまで準備してきたが張らずに済むのでラッキー!雨様様だ。
雨はほぼ上がったがガスっている。14時登山口を出発。小屋泊まりの荷物でザックが膨らんでいる。
ゆっくり歩いて14時42分大崩山荘に着く。一番乗りでがら空き。その後も1組数人が来たのみ。囲炉裏があるので、濡れた葉や木を集めて燃やす。暖は取れるが小屋は煙で燻製状態(寝袋が燻製になってしまった)。
未明、目を覚ますと月が見える今日は晴れるぞ。3時50分早々と起床。朝食を食べて5時には出発準備完了。
登山道が濡れていて滑るだろうから、少し明るくなるのを待って5時25分出発。当初計画では坊主尾根ルートを登ってワク塚ルートを下る予定であったが、渡渉地点の水量を考えてワク塚ルートから左回りに変更。
こんな足元が滑り易い所もあるのだ。
5時55分ワク塚分岐に着いて、渡渉地点に下る。
渡渉地点から見上げる、小積ダキ(中)とワク塚。昨日の雨が嘘のような好天気だ。
緩やかに沢を登って、
7時水場に着く。ここで沢を離れるから水場になるのか。
水場から数分も歩くと最初の梯子が現れた。
梯子を上れば次はロープと急登が続く。
この先のルートはテープが色々あって、道を外したが7時24分尾根に出て、少し登って本道に合流した。渡渉からここまでの登りで、テープを見落とし2,3回道を外しそうになった。
8時1分岩壁の表層が崩落したガレ場に着く。落石の危険から一人づつの登りになる。
今日の晴れ間を狙った登山者が続々登ってくるから、渋滞で全員通過に10分要した。
ガレ場を抜けると、2分ほどで袖ダキへの案内を見て、左のロープの張られた斜面を登り上がると、
8時15分袖ダキ展望所だ。正面に小積ダキの大岩壁、雲が湧き底の見えない高さだ。覗く気など恐怖でさらさらない。
上方には、これから登る下ワク塚と、その左に中ワク塚が覗く。
袖ダキからの稜線歩きでまた道を間違えて、2分ほど後戻り。
袖ダキからも、急登と梯子が続く。
9時下ワク塚の下で、迂回道(山頂標識)と下ワク塚への道(左の道)が分かれる。うっかりすると山頂を取ってしまい下ワクをパスしてしまう。
下ワクへの道を取ると、間もなく梯子が続く。
分岐から数分登ると最後はロープの登りとなって
9時10分下ワク塚に着く。
眺めはよいが、吾輩には恐怖の岩峰だ。Uさんがこの先の岩場に挑戦したが登れずに引き返してきた。
此処まで登ると少しづつアケボノツツジが観られるようになる。標高は小積ダキの高さと同じくらいだ。
岩稜を進むと前方に中ワク塚の眺望がよくなる。
怖いもの知らずですね~。吾輩は恐怖でできない。
中ワクで手を振っている人が見える。
中ワク下で迂回路を取らずに岩稜を進むと、
9時41分岩場でまた渋滞。先客はロープを出して登っている。
順番を待って、こちらもロープを出して登る。ロープの出番になるとS隊長が張り切る。
岩場を登り上がって、さらに僅か岩場を登ると、
9時52分絶壁の中ワク塚に飛び出る。目の前に上ワク塚の岩峰が望める。右奥は鹿納山だろうか。
S隊長は岩の上でポーズを取る。ロープ姿が決まってますね~。
中ワクからロープの張られた岩峰を巻くようにして下り、下った所に葉が出始めたササユリ(撮り忘れた)。
10時6分思案橋?のグレーチングを渡り、
暫く登り返して、
10時39分上ワク塚基部に着く。ザックをデポして岩峰右側から登る。
岩峰を鎖を頼りに巻いて、
急な岩斜面を数mほどロープを頼りに腕力で登ると、
ゆったり落ち着ける岩峰の上に10時48分出る。七日廻り岩(中央)と右中央奥に鹿納山が望める。
目の前に大崩山山頂部が指呼の間だ。
さらに奥に進むと絶壁の先に、中ワク塚の岩峰も望める。雲湧き幻想的な眺めだ。
美女3人は登って来た岩斜面をのぞき込み、レスキュー訓練で鍛えた懸垂下降で軽快にいざー下降。
ここからは明るい林の中を今までよりも緩やかな勾配の斜面を、アケボノツツジ・ミツバツツジを愛でながら登る
11時38分坊主尾根分岐に着く。ここから先は山頂平坦部で登りは殆どない。
此処まで登るとアケボノツツジはまだ蕾をつけたものもあり見頃だ。
12時7分岩塚に着いて、
山頂へと向かう道は、アケボノツツジ、ミツバツツジ、馬酔木の共演だ。
12時13分大崩山頂に着くと、連休で晴が重なり登山者多し。
山頂で昼食を取り、象岩下トラバースの準備として、スリングで上半身ハーネスを作り坊主尾根ルートの下山へ12時40分就く。
13時22分小積ダキ展望所への分岐まで下り、
展望は期待できないのを承知で、足跡を残そうとピストン。御覧の通りガスで象岩下のトラバースは見られません。
13時34分分岐に戻って、下り始めると間もなく、苔むす岩斜面のロープが途中で切れていて、滑らぬようにと慎重を期して手間取る。14時5分象岩下トラバースに入り、ビレイを取って、支点間に一人を守り通過に時間を要す。
トラバース通過後から、梯子、岩尾根、ロープとスリル満点の下降が続く。レスキュー訓練の成果の見せ所だ。
14時33分
こんなご愛嬌の所もありました。
14時53分こんな岩を目の前に見る。
15時4分グレーチングを渡る。足も疲れてきているから、バランスを崩さぬように。下は深そうだ。
渡ると直ぐに目の前に米岩(坊主岩)
まだまだ梯子は続き、
林の中の下りに入ると間もなくして、
15時40分林道分岐に着く。
15時46分これが最後の梯子だろうかを下って、
暫くすると急な尾根下りになる。
数分も下ると沢を右に見ながら下り、16時12分山荘前の渡渉地点に着く。昨日の偵察時より水量は減っているものの、飛び石を渡るのが不安な人は靴を脱いで渡る。
16時30分山荘前の坊主尾根分岐に戻り、
小屋にデポしておいた荷物をザックに詰め、最後の最後の梯子を下り、
17時15分登山口に全員無事下山、達成感に浸る面々。
下山後、予定より大幅に遅れて着いたが温かく迎えてくれた「むかばき青少年自然の家」で夕食、入浴、炭酸水(自然の家はアルコールは禁止)で乾杯。夕食付きで2,025円は最高ー。
翌29日は行縢山の予定であったが未明から、雨が激しく降っていたので行縢山は断念して、炊事棟を借りてゆっくり朝食。その後、
自然の家の隣にある行縢神社に参拝。
行縢山への登山道を恨めしそうに見送り帰路に就く。
熊本港で待ち時間にカツ丼。甘めな味が美味かった。
船に乗る頃には晴れ間が覗く。1週間前の天気予報では中止にするかと迷ったことを思えば、大崩山だけでも登れたので良しとしよう。同行者の皆さんありがとうございました。